mixiユーザー(id:2281137)

2017年02月24日10:00

230 view

日々温むmixi日記14

歳をとったせいか、ナニか由無し言を書き綴ると、おのずと昔の事を書いてしまふやうになった。

良いこととは思はぬが、まぁこの歳の男が、あまり日々前向きなことばかり書いてるのもどーかと思ふし、まぁそこはさういふアレでご容赦願いたい。

昔は良かった、と云ふ風潮はいつの時代にもある。
その度に、語られる「昔」はどんどん積み上げられ、美化されて行く。

人々が懐かしむ「昔」といふのは、大抵が景気が良かった頃の日本、すべてが前向きに、右肩上がりに、上昇して行く途上の頃にあった日本の姿だ。

昨今の若者は、景気の良かったこの国を知らん。
だから哀れだ、と云ふ。

しかし、ツイひと昔前だったら、ニートもパラサイトも引きこもりも無職も不登校も、すべて「社会生活不適合者」と括られ、社会的には無視、または抹殺されてゐたハズで、さういふ意味では、さういふネガティヴな人生もそれなりに認められる現代は、けっして悪い事ばかりでない、と思ふ。

今のワシのやうに、何処の組織にも属さず、年の半分近くを旅してゐて、「音楽家」を名乗ってゐる、なんぞ、ありえない暮らしだったハズだ。

ワシとて、まさか自分がこのやうな暮らしが出来るやうになるなど、思ってなかったに違いない。
決して、昔に比べて悪い時代ではない、と思ふ。
ただ、皆が、人が、社会が、思想が、国家が、世界が、歳をとった、といふだけの話しなのだ。


以前、某中学校でライヴをする機会があり、校長から『生徒にナニかひと言を』と云はれ、かう語った

『成長する、といふ事は色んなものが見えてくること。
背が伸びて、それまで見えなかったタンスの上が見えてくるやうに、色んなことが見えて来る。だから、いま死んだりすると本当に勿体ないよ。長生きして下さい』


9 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する