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2015年03月09日22:59

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弘法大師筆、飛白体「十如是」

弘法大師筆、飛白体「十如是」というのを知っているだろうか?十如是は「法華経」序品にある文章なのだが、これを空海が飛白体で書いたものが京都の神護寺に残っていたというのだ。

この「十如是」いまは、無い。
何故無くなったかというと、明治10年頃に盗まれてしまったのだ。
泥棒は後につかまって自白が取れたのだが、泥棒の目的は、紺紙に金泥で書いた神護寺経(もとは後白河法皇が寄進した一切経)を盗んで、焼いて金泥を取るのが目的だったという。
それで、盗んだ経典を焼いたのだが、その中に金泥で書かれたものでもないのにこの「十如是」も含まれていた。
なので、火事があったわけでもないのに焼失してしまったのだ。

・・で、もう見られなくなったかというと、これが見られるのだ。
窃盗に逢う数日前、博物局長だった町田久成が神護寺の宝物調査に来てこの「十如是」を見た。
そして、えらく感激して、京都市中から写真師を呼び寄せ、撮影させていたのだ。
結局、その撮影のために出してあったから盗まれたのだが、写真は残った。
だから見られるというわけだ。

で、この字が、えらく遊んでいて面白いのだ。
空海の飛白体というと「真言七祖像」を思い出すと思うが、あれより断然遊んでいる。
「益田池碑銘」もけっこう遊んでいるが、あれに近い。
弘法大師がこんなふざけた字を書くか?という疑問を持つ人は、真面目な真言信者なのだろう。
弘法大師だからありうると思う。

「だから何?」と思う人には、つまらんはなしでしたね。ちゃんちゃん (^_^;)

このネタ本は、神田喜一郎が岩波書店の雑誌「圖書」に書いたものです。

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