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2012年11月27日21:53

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サウンドブラスター・ブランドの底力

米クリエイティブといえば古くからパソコンの音源ボードなどで有名な会社ですが、職場から一駅のところにあるパソコン工房を冷やかしていたらUSB端子から電源を取るタイプのスピーカーがシリーズで出ていて、だいぶ前に買ったバッファロー製の安いものが映画などの台詞はともかくおよそ音楽を聴く気にならない音調だったのを思いだし、あえて同じ価格帯(1000円未満)のローエンドモデルを買って聴き比べてみたら、スピーカー口径がかえって小さいはずなのに、次元が違うとしかいいようのない重厚で堂々とした鳴りっぷりにすっかり驚かされました。


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プラスチックボディに背面バスレフ型という点では共通する両者ですが、むろん本体の形状などは全く別物で、いかにもデザインだけでまとめた印象のストレートで直線的な前者に比べ、断面が楕円形の筒が後ろに傾いたような後者の形は明らかに音響面での配慮が窺えるもので、その上にバスレフダクトのチューニングやアンプのイコライジングなどの工夫も加えられてこれだけの音が得られているのだとその音自体が告げているのでした。パーツをそのまま繋いだだけのような前者の音は作り手の側にどんな音を鳴らすべきかというポリシーがないことをあからさまにしていた上に値段も値段でしたから、このクラスではそんなものだろうとこちらも思っていたのですが、同じ価格帯でこういう音が出せるところがパソコン界で音響メーカーとして培ってきたブランドの底力なのだとつくづく感じ入ると同時に、やはり音というものは作り手に明確なイメージとそこに向けての工夫や努力がないと、聴き手にアピールするものになりえないことも改めて教えられた思いがしました。

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最初にシベリウスの「フィンランディア」をノートPCのドライブで鳴らしてみたところ、小さなスピーカーですから当然コントラバスの音などろくに出てはいないのですが、単体としては出ていなくても低音セクション全体の音色が非常にそれらしいため、不満につながってこないばかりか次々といろんなディスクを聴きたくなってしまいます。というわけで静かなだけがとりえだった古いノートパソコンに改めてMIDI関係のソフトなども入れて思いがけず音楽関係に特化させて使うことにもなりました。僕がウィンドウズパソコンを初めて買ったのは1997年でしたが、最初に買った東芝製のDVD再生機能を持つ小型デスクトップが結構ファンの音が大きい機種で音楽を聴くのに向いていなかったせいもあってその後15年もの間PCでは音楽を積極的に聴いてこなかっただけに、1000円しないこんな小さなスピーカーのおかげでそんな気になったことに僕自身も驚いています。季節も秋から冬に移り家の中にいる機会も増える時期ですが、長い夜を過ごすいい楽しみになってくれそうです。

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