平方根が入れ子状に無限に続く
√(1+2√(1+3√(1+4√(1+…))))
の値を求める問題。ラマヌジャン(Srinivasa Aiyangar Ramanujan)がインド数学会誌に投稿した。
この問題に対する読者からの解答は寄せられず、結局答えたのは出題者であるラマヌジャン本人であったと伝えられる。
ラマヌジャンの問題の前に、仮に
√(1+a√(1+a√(1+a√(1+…))))
の値を求める問題であれば、
x = √(1+a√(1+a√(1+a√(1+…))))
と置くと、
√(1+ax) = x → x^2 - ax - 1 = 0
より、
x = (a+√(a^2 + 4))/2
を得ることができる。
ここで a=1 のとき、
√(1+1√(1+1√(1+1√(1+…)))) = φ(黄金比)
となる。
一方、
k = √(m+√(m+√(m+√(m+…))))
の場合は、2次方程式の解の公式
ax^2 + bx + c = 0 → x = (-b±√(b^2 - 4ac))/(2a)
を使えば m = k^2 - k とすることができる(即ち、k = (√(4m+1)+1)/2 )。
例えば、
√(2+√(2+√(2+√(2+…)))) = 2
√(30+√(30+√(30+√(30+…)))) = 6
など。
ラマヌジャンは中学時代に根号の中の式を書き換えて
a(a+2) = a√(a+2)^2 = a√(1+(a+1)(a+3)) = a√(1+(a+1)√(1+(a+2)(a+3)) = …
を発見した。
ここで a=1 とすると、最初の問題
√(1+2√(1+3√(1+4√(1+…))))
の求める値が 3 であることが導かれる。
ラマヌジャンは更により一般的な恒等式
x + n + a = √(ax+(n+a)^2 + √(a(n+x)+(n+a)^2 + (x+n)√…)))
を発見している。
ラマヌジャンの問題は、ここで x=2、n=1、a=0 とした場合である。
√(1+2√(1+3√(1+4√(1+…)))) = 3
また、x=2、n=1、a=1 とすると
√(6+2√(7+3√(8+4√(9+…)))) = 4
が導かれる。
尚、
√(1-√(1-1/2√(1-1/4√(1-1/8√(1-…))))) = 1/2
3√(-6+3√(-6+3√(-6+3√(-6+…)))) = -2
もラマヌジャンの式である。
ttp://www.geocities.jp/ikuro_kotaro/koramu/2481_sx.htm
参照(語彙):入れ子構造
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
参照(過去の日記):シュリニヴァーサ・ラマヌジャン
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=1230428083&owner_id=14882521
参照(未来の日記):√(1+√(2+√(3+√(4+…)))) の収束証明
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=1914357730&owner_id=14882521
ログインしてコメントを確認・投稿する