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2012年02月19日22:45

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折り紙公理

折り紙において、折紙の数学の原理に関連した一連の規則であり、紙を折るときの基本的な操作を記述している。
この公理においては、折りの操作は平面で完結し、全ての折り線は直線であると仮定している。
尚、折り紙公理は数学的な意味での公理の要件を満たすものではない。
公理は最初、ジャック・ジュスタン(Jacques Justin)によって発見された(1989年)。
その後、公理1から6は藤田文章によって再度発見された(1991年)。公理7は羽鳥公士郎によって再発見された(2001年)。
また、ロバート・J・ラング(Robert J. Lang)がこれら 7 つの折り方で折り紙公理が完全であることを証明した。

公理は以下の通り。
1.2 点 p1,p2 が与えられたとき、2 点を通るただ 1 つの折り方がある。
2.2 点 p1,p2 が与えられたとき、p1 を p2 に重ねるただ 1 つの折り方がある。
3.2 本の直線 l1,l2 が与えられたとき、l1 を l2 に重ねるような折り方がある。
4.1 点 p1 と 1 本の直線 l1 が与えられたとき、l1 に垂直で p1 を通るただ 1 つの折り方がある。
5.2 点 p1,p2 と 1 本の直線 l1 が与えられたとき、p1 を l1 上に重ね、p2 を通る折り方がある。
6.2 点 p1,p2 2 本の直線 l1,l2 が与えられたとき、p1 を l1 上に重ね、且つ p2 を l2 上に重ねる折り方がある。
7.1 点 p と 2 本の直線 l1,l2 が与えられたとき、p を l1 に重ね、l2 に垂直な折り方がある。

注目すべき点は、折り紙公理5は 0,1,2 個の解を持つ場合があり、公理6は 0,1,2,3 個の解を持つ場合があることである。
これにより最大の解が 2 個であるコンパスと定規の幾何学よりも強力な公理である。
よってコンパスと定規の作図は2次方程式を解くことができるのに対し、折り紙の幾何学(オリガメトリー、origametry)では3次方程式や、角の三等分や立方体倍積などの問題を解くことができる。
しかし、公理6の折り方を実際に行う際には、紙の「滑らせ」、言い換えるとネイシス (neusis) を必要とする。これは古典的なコンパスと定規による作図では認められていないものである。
コンパスと定規による作図にもネイシスを導入すれば、任意の角の三等分が可能となる。

※ 図は公理5(左図)、6(中央図)、7(右図)をそれぞれ示したもの。

ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%98%E3%82%8A%E7%B4%99%E5%85%AC%E7%90%86
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Huzita–Hatori_axioms

参照(語彙):
折紙の数学
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%98%E7%B4%99%E3%81%AE%E6%95%B0%E5%AD%A6
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Mathematics_of_paper_folding
定規とコンパスによる作図
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9A%E8%A6%8F%E3%81%A8%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B9%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E4%BD%9C%E5%9B%B3
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Compass_and_straightedge_constructions

参照(関連サイト):折り紙を使った角の3等分について
ttp://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/angle.htm

参照(過去の日記):定規とコンパスによる作図
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=625435136&owner_id=14882521
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