mixiユーザー(id:5919811)

2016年02月08日18:59

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昨日の「サイエンスZERO」のテーマは耐塩性植物。

塩水でも育つ、例えば葦やマングローブのような植物なのだが、何でこんなものを取り上げたかというと、将来、世界で穀物生産している地域の半分が、高塩分に被われて(塩類集積)、耕作不能になる可能性があるからなのだ。
何でそうなるかというと、土中には微量ながら塩分がある。それが、地上の真水を限界を越して使ってしまうと、地下水に溶け込んで上昇し、水分だけが蒸発して塩分が残留する。
その繰り返しで塩分濃度が増していくというのだ。
実際、インドのパンジャブ州では過度の灌漑で耕作できなくなっているし、中央アジアのカザフスタンでは、ソ連時代、アラル海にそそいでいたアムダリアとシルダリアの二大河川を、運河によって流れを変えたり灌漑用水として綿花栽培に利用したため、1960年を境にしてアラル海の水位が下がり始め、塩分濃度が強くなりすぎて魚は消滅し、大きく3つに分かれて、今は消滅寸前。
耕作地として開拓したところも塩分濃度が上昇して40パーセントは耕作放棄地になっているという。
番組では紹介しなかったが、これは、中国の中央アジアにかかるあたりでも起こっているはずだ。
中国政府は、政策の失敗として公表されたくはないだろうが。

日本の場合は、例えば東日本大震災の津波で水没した水田の水抜きをしても塩分が残留してしまうのを、塩分に強い稲を植えて、再び水田にするというようなこと。
これは、実際に塩水に強い稲が開発されてきている。
稲の品種改良によって、塩水に強いものを残して行き、弱いものと遺伝子レベルで比較してみると、違いが分かった。
HKT1というものが作用して、導管から細胞の中に塩分を取り込んでいるというのだ。
それは、導管にある塩水と圧力バランスをとるためだというのだが、圧力バランスが崩れて、脱水状態になって枯れてしまう従来種に比して、塩分に強い植物が出来ているという。
また、葦を調べてみると、根元にためた塩分を、根先に戻して排泄する作用が働いているという。
HKT1で、細胞に取り込んで、排水管に流しているようだという。

地球の歴史を振り返れば、元々地上には植物はなかったのだから、両生類のように塩分があっても生育できる植物の方が塩分を嫌う植物より先輩なのかもしれないが、そういうところに視点が行っていなかった人類が、やっとそこに注目しだしたというところなのだろう。
なかなか面白い番組だった。
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