かつて法務省矯正局から手紙が来たことがあります。
何がバレたのかと一瞬焦ったのですが、警視庁ではないので、「ん?」でした。
入っていたのは招待状。
招かれたのは、全国刑務所作業製品展示即売会。
そのパンフレットが、荷物の整理をしていたら出てきました。
もう50年も前のものですが。
全国の刑務所で作られた製品の展示即売を行う会で、刑務所は原則自給自足。
横浜刑務所で石鹸を作れば、他の刑務所で衣類を作って融通し合う。
そうしてそれが職業訓練になり、刑期を終えて出所したとき、社会復帰の手掛かりになる。
受刑者は、三食昼寝付きで無為に税金を浪費しているわけではないということですね。
御神輿なんかも所内で作っているんですよね。
なかなかみごとな出来でした。
殺人で入所して御神輿作っていた方と後に会う機会があったのですが、長袖でも派手な刺青が見えてしまうような入れ方で、これでは、なかなか堅気の仕事につくのは難しいんじゃないかと思える方でした。
彼の刺青はちょっとサイケな非具象なもので、今はこんなの入れているのかと驚きましたが。
50年前だと、龍だの桜だの、伝統的なデザインが多かったんですがね。
彼は彫金師で、刀の鍔や鞘の拵えなんかも手掛けていたから、けっこう話が合っちゃって盛り上がりました。
まぁ、彫金なら刺青あってもオッケーかもね。
北村西望作「将軍の孫」像、府中刑務所にもあったんですね。
死刑制度や、受刑者の社会復帰など、論じれば長くなるような話題はたくさんありますが、この会にお招きくださった方の顔など思い浮かべながら、ノスタルジーに浸るだけにしておきます。
ログインしてコメントを確認・投稿する