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2022年01月09日00:16

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2021年劇場で見た映画ベスト10〜洋画編〜

2020年に比べ、回復し切れてはいないけれど、ハリウッド製の洋画本数が増えました。その影響か、欧州系の小品のこちらでの公開が減って。コロナ禍で客入りが厳しいのもあったし、そもそも、大都市でも、その手の新作が減っているのもあってか、田舎の劇場の公開作は、そんな傾向を反映していて、こちらとしても、見る作品が、公開延期を経て、やっと、お目見えになったメジャー作品が、多くを占めたのは事実。邦画篇でも書いたけれど、そもそも、見に行く機会が減ったのもあったけれど。

公開延期を経てお目見えした作品には、御贔屓の作品が、あったのも事実だし。メジャー作品が多くなったとはいえ、加齢もあって、アメコミものには、食指は動かず。なので、必ずしも、メインストリームを、完全に抑えてもいない。

地方には、日本上陸した洋画作品が、必ずしも、総て、劇場に降りてくるとも限らず。その映画館が、懇意にする映画配給会社の作品を、銀幕に掛けるのですが。これまで、扱われて来た映画会社の作品だから、きっと来ると待っていたけれど、警戒宣言の営業短縮が祟って、見た人の多くが、絶賛している音楽劇が見られなかったのが、大変な心残りで、よく通う映画館を、呪ってやろうかとも過ったりもしましたが。こちらも、カウントダウンでのご紹介です。それでは、どうぞ。(各作品の冗長な感想は、鑑賞日以降の日記に御座います。)
 
��アナザーラウンド
 酒は飲むなら、呑まれず、楽しく。奥さんや、友人に職場とこじれる人間関係に、行き詰まりの仕事も、シラフで向かう以外に無いけれど。最後には、上手くなくても、マッツさんみたいに、ほろ酔い加減で踊りたい。

��Mr.ノーバディ
 こちらも、ミドルクライシス(中年の危機)を、取り上げておりました。度が過ぎる、暴れっぷりは、本来なら、キッチリ罰せられるべきなのでしょうけれど。社会でも、家庭でも、自分を抑えて耐え忍ぶ者達に贈られた、銃口から流れる紫煙と、月日が経ってホコリは被っても気の利いたナンバー数曲を添えた寓話。

��1秒先の彼女
 これも、寓話でありますが、誰も、血を流さない。台湾のノドかな海辺の一本道を走るバスを捉えた映像に委ねると、ひと時、煩わしさも忘れられる。ありえない設定前提だけれど、世知辛い世の中、「肯定」できるって素晴らしい。ベタな笑いだけど、こういう楽しく、湿り気少なく、微笑ましいラブコメは、受け入れ易い。

�Д肇ゥ襦璽痢璽�
 「人道」の考えがハナから飛んでいる、北の収容所での生活なんか、想像なんかしたくも無いけれど。まともで居られる訳が無い状況で、他人を思う事の尊さを、説教にならず、情にも流されず、牢獄ものの「定石」も踏んで、スリリングに見せて、エンターテインメントに徹している。

�Ε薀好肇淵ぅ函Εぅ鵝Ε宗璽曄�
 ネオン街近くに住んだことはないけれど、親元を初めて離れて暮らした時に、接した他者との距離感、疎外感を、まず、思い出しました。都会に出て強固に身構えていれば、自分が価値を置く、60年代の幻想に囚われるだろうし。そこへ没入させる見せ方から、作品全体の統一感に、今の時代だからこそ捉えられる「尊厳」も加えられ、作り手の創意の進展が伺えました。
 
��007 ノー・タイム・トゥ・ダイ
 すべては、クレイグ・ボンド初登場の「カジノロワイヤル」に、端を発していた。昨今、連作による、統一された作品観の構築が、見受けられる傾向を受けてか、時代の変化に沿うように1作目から作風の連続性を保ったうえ、ボンド自身が水着姿を見せ、暴力に怯える女性に寄り添って「男尊」を崩し、女性と同等の立場に降り立った。彼主演の5作目で、任務遂行は勿論だけど、内面も傷つきながらも、最愛の者を守る、騎士道精神に殉ずる男性像を打ち出し切った終幕を見届けた時は、心が震えました。

�ぅ▲譽機Ε侫薀鵐�リン アメージンググレース
 最新技術をもって、蘇った映像を見て、一部の曲は、知っていたとはいえ、映し出される普段馴染みのないゴスペルの歌唱に、たちまち、耳も目も釘付けになって、周囲の迷惑にならない程度に、スイングしていました。やっぱり、ご本人のホンモノの歌の力には、敵わない。

��DUNE 砂の惑星
 描かれている世界観や、モチーフから想を得た、これまで触れて来た有名作を連想しますが、これぞオリジナルである事を知らしめる、堂々たる語り口と、映像の力。「メッセージ」、「ブレードランナー2049」と実績を踏んだドゥニ・ヴィルヌーブ監督に間違い無いとは踏んでいたけれど、ティモシー君との共闘が、馴染み易さをもたらしました。早く、パート�兇鮓�たい。
 
�▲汽沺次Ε�ブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)
 アメージンググレース同様、蘇った映像で知り得る、60年代当時の、価値あるアーティストによる、様々な「音」の魅力と共に、その映像当時の世俗の検証と共に、映像を見ての参加アーティストと、イベント参加者の発言が、アーティストと観客で成立するフェスが象徴する「自由」を知らしめさせる。

�.ぅ鵝Ε供Ε魯ぅ�
アメリカ東側に暮らす、移民の若者のアイデンティティだとか、恋愛話の様相だけれど
そこから、移民祖先の苦労だとか、舞台とも違う、映画ならではの表現を持って掘り下げて。楽曲の力に、ロケによる解放感や臨場感も相まって、ミュージカルとして没頭出来て、純粋に、その魅力に浸る。

今回もオマケ
意味は、なさぬが。各賞発表風に、作品評価以外の事を徒然に。
(※あくまでも、私個人の尺度によるものなので、その点、ご容赦願いたし)

・主演男優賞 アンソニー・ラモス(イン・ザ・ハイツ) 冒頭、子供達への「お話」の中に登場した時のお人好しだけで優しすぎる面持ちが、アイデンティティを認識し、愛する人も得て、パワーレスから自信も満ちて、音楽劇の盛り上がりに、彼の変貌が呼応して、作品を引っ張っておりました。カリスマ性よりも、皆が、思い入れし易い、親しみやすさが浸透するだろう予測も込めて。

・音楽劇楽曲賞 リン=マヌエル・ミランダ(イン・ザ・ハイツ) 去年は、ほかの作品でもご活躍だったらしいですが。私、ディズニーも、配信も、ほぼ見ない主義なので。「イン・ザ・ハイツ」では、冒頭の曲と、パーマ屋の姐御3人がリードする「カルナバル」ってナンバーに、沸き立ちました。

・主演女優賞 エヴァ・グリーン(「約束の宇宙」) 対象となる去年の作品は、「茜色に焼かれる」で演じた尾野真千子さんのお母さんと、洋の東西分けて、不器用っぷりでは、双璧。ただし、エヴァさんは、宇宙飛行ミッションと子育ての掛け持ちで、スケール違うけれど。綺麗なお母さんだから、許す。あと、何と言っても、「007」ダニエル・クレイグ・ボンドの生き方に、影響を与えたヴェスパー役に、去年の主演作にこじつけて、献辞を捧げるのです。

・ベスト挿入曲賞 ルイ・アームストロング/「We have all the time in the world」(「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」)元々、「女王陛下の007」に使われた曲だけれど、あの映画の結末の「反転」使用で、インパクトがありました。

・助演男優賞 ジェイソン・モモア(「DUNE 砂の惑星」) 評価を得たドゥニ監督作らしく、シャーロット・ランプリングさんとか、名だたる名優も、贅沢にキャスティングされた中、未見のヒーローもので主役を張るこの方も起用されましたが、シャラメ王子との、ブロマンスを醸す関係性を見せて、私のようなアメコミ門外漢にも、魅力を知らしめて頂きました。

・ベスト劇伴賞 ハンス・ジマー(「DUNE 砂の惑星」)私の記憶が、悪いのかもしれないけれど。特に、ささるメロディー・ラインを産み出したのではなく、シャラメ王子や、レベッカ母が、駆使する「ボイス」が、劇中に響くような、インナートリップを、促すようなスコアで、大作らしくなく聴こえるけれど、月が二つあるあの惑星の壮大な世界観を盛り立てていたような。

・助演女優賞 アナ・デ・アルマ(「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」)ベン・ウイショー他、МI-6サポートメンバーの今後のボンド作での継続登板についても気になりますが。本作の脇役陣で、最も、役得だったのは、この方でした。なんか、「ジョン・ウイック」シリーズのスピンオフに、登用されるとかで、活劇系作品で、あらたな活路が、開けてしまいそう。

・監督賞   アミール・“クエストラブ”・トンプソン(「サマー・オブ・ソウル」)本編に「採用」された、蘇った価値あるフェス映像からすれば、手許に用意されたその素材から、あれも、これもと使いたくなるところだろうと、想像に難くないのだけれど。よくぞ、思い止まれました。完成した、本編は、単に発掘意義だけに終わらず、このフェスがあった1969年を実感させると共に、見た人が生きている、「今の時代」を実感させて、このドキュメンタリーに、今後も見続けられる価値を授けられた仕事ぶりに、捧げます。

拙文にお付き合い頂き、有難う御座いました。

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