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2021年11月30日23:33

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イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリの特別授業見てます。

人類史での三大革命。認知・農業・科学。

最初は認知革命。
共通の幻想を信じることができるようになったので、集団行動がとれるようになったということ。
これに対してタジキスタンの信心深い家庭で育った女の子が質問している。
「宗教もフィクションである」という考えを、信仰心あつい人がどの程度受け入れることができれば誰も排除しない平等・平穏な社会につながるでしょうか?

答。
先ず我々が認識すべきことは、信心深い人にとって、自分が信じる宗教以外は、全てフィクションに見えるということ。
自分が信じること以外は、人間が勝手に作ったストーリーだと言うだろう。
しかし、敬虔なイスラム教徒ならわかると思うが、人間はどんなに頑張っても神を本当に理解することはできない。
人間が、その限られた知能で神を理解しようとしても、必ず失敗に終わる。
それで神が雲の上に座った老人だみたいなストーリーを生み出している。
宗教というものは答えを与えるものだ。
「このストーリーが答えだ。受け入れなさい」以上
人間とは精神性のあるものだと思う。
「自分は何者か」「人生とは何か」と考える存在だ。
精神性とは何か?「何が善で何が悪か」という問いを持つことだ。
一方、宗教は答えを与えるものだ。
イスラム教もユダヤ教も仏教も、その本質には精神性がある。
我々はそれでつながるべきだ。
「これを信じなければならない。話は終わり」というような答えを押し付けることは避けなければならない。

次の質問。
フィクションは我々を団結させるか分断させるか? 
フィクションは信念やイデオロギーのために対立を生んでしまうこともある。
あなたの意見は?

答
それは、私たち次第だ。
ストーリーの中には、対立を生むものもあれば結び付ける者もある。
私はストーリー自体が悪いと言っているわけではない。
それは道具だ。
ストーリーを正しく使えば、我々を結び付ける最強の手段になる。
しかし、戦争や迫害など、悪いことに使われないよう注意する必要がある。
常に選択だ。
我々は危機にどのように対応するか選択できる。
憎しみを生み、感染症の流行を、外国人やマイノリティのせいにして分断を選ぶのか、思いやりを生み、連帯感を育み、資源を分かち合い、情報を分かち合うのか。
それは我々次第なのだ。
究極的に、それが苦悩を生むのか幸福を生むのかだと思う。
ストーリーがより多くの苦しみを生むのか、自分や他の人たちの苦しみを解放するのか、そこが大いなる物差しになる。

次の質問。
どうすれば個々の違いを強みとして生かせるような新たなフィクションを作れるか?

答
何より大切なことは、ストーリーが全知全能の神ではなく、あくまで不完全な人間によって作られたものだと理解することだ。
例えば自分は若いころゲイであると気が付かなかった。
1980年代のイスラエルでは、同性愛者は地獄に落ちる。
それは神が作ったおきてだから、反論の余地はないと思われていた。
しかし成長して歴史を学ぶようになると、同性を愛しているというだけで人を傷つけているわけでもないのに、神が禁じるなどというのはあり得ないのではないかと考えた。
これは、神ではなく、人間が作ったおきてなのではないかと思ったのだ。
これは、聖職者が2千年か2千5百年前に作ったただのストーリーであって、絶対的な真実ではない。
一度このことに気づけば、信心深い人たちでさえも変わり始めるだろう。
そうすることで、自分と異なる人やコミュニティーを受け入れる余裕が生まれる。
全ての人が全く同じ存在である必要は、ない。

農業革命(12000年前)

穀物の栽培に成功した人類は、富を得て、支配するものとされるものを生み、階級社会の誕生につながった。
これによって、他の生き物を所有できる、これは私の所有物だという認識が生まれた。
この考えが拡大されて、人間も所有の対象になっていった。
奴隷の誕生は農業の誕生と時期が重なる。
同じように、女も所有できると思うようになった。

農業革命以来、人間はずっと階級社会を正当化しようとしてきた。
私的所有意識を正当化するために、あらゆるストーリーをでっちあげてきた。
しかしそれらは単なる作り話だ。
生物学の法則に基づいたものではない。
ホモサピエンスが牛より優れているなどというのは、我々がでっちあげた話にすぎない。
王が、所有する奴隷より優れているなどということはない。
しかし人類は、何千年もの間、そのストーリーを信じてきた。
ある集団が他の集団より優れているとか、一方の性が他方の性より優れているとか、そういったストーリーを信じる社会がいまだに存在する。

カナダ人の女の子の質問
コロナは今後、民族同士のかかわり方をどのように変えていくと思いますか?

答
その影響を予測することはできない。
我々がこの先どんな選択をするかによって決まるからだ。
もちろん賢明なのは団結することだ。
ウィルスに対する人間の強みは、他者と協力し合えることだ。
そうしないのは、我々の持つ最強の力を放棄することを意味する。
パンデミックを解決するには、世界の国々が情報を共有すべきだが、実際に人々がそうするかどうかわからない。
歴史学者として言えることは、人間の愚かさを決して見くびってはいけないということだ。
人類は生命の歴史で最大の力を持ちながら、幾度となく誤った選択をしてきた。
それが繰り返される可能性もある。
ブラック・ライブズ・マターに関連して少し付け加えると、人種差別というのは、人間を残酷にするだけでなく、愚かにも、弱くもさせる。
自分の属するグループが他よりも優れていると思うこと、つまり、自分たちの人種、国、宗教だけが世界で唯一優れていて他者は劣ると考え、その知識や洞察に学ばないのだとすれば、それは自らを弱体化させ、愚かにさせることになるのです。
人種について言えば、3万年、4万年前には、黒人も白人も無かった。
それらはずっと後の時代になって考え出されたものです。
生物学的には、我々は誰一人として純粋なホモ・サピエンスではない。
今の人間のDNAにはネアンデルタール人やデニソワ人など、ほかの種の遺伝子が混在している。
だから、純粋なという概念や。自らの伝統にのみ固執するというのは、ほとんど意味をなさない。

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