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2016年04月26日08:05

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追想のmixi日記49

高校3年生の頃

ワシは悩んでゐた。
そは、このまま「フォークシンガー」としてやってゆくのか、それとも「アクースティック専門のギタリスト」としてやってゆくのか・・・。

まァ結果を云ふとどっちにも行かなんだ訳だが、当時はさういふ葛藤の中にゐた。

で、懇意の楽器屋の親父が『お前に弾かせたいと思って取り寄せたんヨ』と云って差し出して来たのが、おそらくマーティンの0045シリーズだった。

いわゆるビンテージのひとつで、小振りなボデー、スロテッドヘッド、12フレットジョイント、古き良きアメリカ、を感じさせるオールド・マーティンだった。

こ れ が 

素晴らしい楽器だった。
その後何百年か生きて来て色々な楽器を手にしてみたが、ことアクースティックのギターに関して云へば、あれより良い音がするものを見た事がナイ。

ほぇ〜〜〜〜〜! とか云ったやうに憶えてゐる。
ドヤ顔の店主の顔もよく憶えてゐる。

しかしてそのお値段

『今なら半額で買えるで!』といふそのお値段

¥700,000

高校生にそんなモン売り付けやうとする店主も店主だが、ギターで生きて行かんとするならば、イッパツこの辺で決心しても良いやうな名器ではあった。
実際、さういふ楽器を捜してゐた時期でもあったのだ。

だが、さすがにそれは「!」な値段だった。

今ネットで検索して見ると、このシリーズはゆうに万の3桁を越えた値段のものがほとんどで、たしかにあの時は半額だったのだな、と。

値段的なものもさることながら、「ソリスト」としての活動も視野に入れてゐたワシは、ジョイントが12フレット、と云ふのが引っかかりもして(ソロが弾きにくい)、結局買わなかったのだが、アレを買ってゐたらワシはその後ベースを弾いたであらうか?といふ思ひがある。

今頃、カントリィとかブルースとかをいっぱしに弾いてゐたかも知れない。
その後の民族音楽へのアプローチを考へると、アレでインド音楽とかアフリカンとか、弾いてたかも・・・。

いや

案外、マジックでなんか書いたりシール貼ったりして、マニアたちから怒られてゐたかも


まァ、どっちにせよ「たら」「れば」の世界だ。

今弾いてるゴダンのフルアコもたいへん気に入ってゐるよ。


・・・・て、たしか前にもこの話、書いたな。

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