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2016年02月25日08:21

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春へ進むかmixi日記27

国産B級ホラーの傑作、と呼び名の高い映画「マタンゴ」を見た。

むか〜〜〜〜し、「怪獣映画」だと思って観た時(今もいちをう「怪獣映画」にカテゴライズされてゐるが)は、全く理解できず、あまりに退屈なため途中で寝てしまったのだ。

まぁ無理も無い。
これは怪獣映画といふよりは、「感染ホラー」だ。

映像も特殊効果も、そして役者の演技も、今となっては古くてアレだし、「ホラー」と呼ぶには、昨今のコワさに馴れた身には、全然怖くないのでナンだ。

しかし映画としてはたいへん良く出来てゐて、まぁよぅするに「残った者の選択」といふ、今でも十分に通用するテーマなのである。

ゾンビのシリーズにあるやうに、そんな

『人間として生きてるものが少なくなった時代、無理をしてまでニンゲンとして生きたいか?』
『さっさと自分もゾンビになった方が楽なのではないか?』
といふ選択だ。

この「マタンゴ」もまた、『生きて帰ってキ◎チガイ扱いされるくらいなら、僕もあの島で皆と同じやうにキノコを食べれば良かった』といふ主人公の語りで終演する。

まさにその台詞が、この映画を語る全てなのだ。

核戦争が勃発したとき、自分一人だけがシェルターで生き延び、死に絶えた地上にひとり残される者は、はたして「幸運」なのか?。

致死的な感染症が地上を席巻したとき、誰よりも強い免疫を持ち、生き延びて他人の死を見続ける者は、「幸せ」だらうか?。


だがワシは「群れて死ぬより、独りで生きろ」といふ言葉も好きなのである。

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