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2014年12月25日11:12

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クリスマスはけふだmixi日記105

女房が傍らでタイヤキを喰ってゐる。

かつて「およげたいやき君」と云ふ曲が、日本中を席巻した時代があった。

ヒットしたのが1975年。
その後、シングル・レコードの売り上げ総数では、いまだこれを越えるヒットが生まれてない、といふ化け物のやうなヒット商品だった。

それほどのヒット曲でありながら、歌手の子門 真人には\50,000しか支払われなかった、とか、楽曲と歌手と印税と契約にまつわる、日本音楽商業のわりと「黒い部分」の象徴として語られる事も多い。

楽曲としてはよく出来てゐる。
ワシはTVは見てなかったが、近所の子供や友達が唄うのを聴いてゐるだけで覚える事が出来た。それほどシンプルで親しみやすいメロディだし、マイナー調の重いリズムと、当時の世相を反映したやや重いテーマの歌詞は、大人にとっても充分鑑賞する価値はあった。

空前のヒットとともに、「タイヤキ屋」が街のいたるところに出来た。
そして、どの店にも長い行列ができた。

ワシはあんこがあまり好きではなかったので、わりと冷めた眼でさういふ風潮を見流してゐたが、時折TVに出て唄ってる子門 真人が、えらいことムサいおぢさんである事と、レコードとは違う唄い方をする事には興味を覚えた。

今にして思へば、ずいぶんソウルフルな歌手だった。

この楽曲のヒットにまつわる「黒い部分」を嫌と云ふほど味わった子門 真人は、その後音楽業界を去り、一般人としてとある地方都市に暮らしてゐると云ふ。

ワシも以前、TV番組の音楽を作曲&演奏した。
子門 真人と同じく「著作、演奏権買い取り」だった。
ギャラは\10,000だった。

3回目の依頼が来たとき、いい加減ギャラをどーにか出来ぬのか?のやうな事を投げかけた。その途端にその仕事が来なくなった。

黒い。


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