クリスマスのmixi日記65

ワシは言動が抹香臭い上に、人生の半分以上を剃髪か坊主頭で過ごしてゐる為、仏門に帰依した人間と誤解される事が多いのだが、ぢつはれっきとしたクリスチャンである。

親族血縁の中でもただひとりのクリスト者であり、まぁ変わり者扱いされて来た。

ある時期から、教会、といふ組織に属する事に、やや疑問を感じ始めたので、現在は特定の教団には属さず、お気楽で個人的なクリスチャンとして生きてゐる。


まだ教会に属してゐた頃、クリスマス・イヴの夜には「キャロリング」と云ふ行事に出かけてゐた。
信者一同集まり、キャンドルを手に街に繰り出し、辻々で賛美歌を歌って歩くのだ。

「聴け！」

といふかんぢではなく、ひたすらひっそりと、それこそ生のBGM、のやうなかんぢで厳かに歌い歩く。そもそもクリスト者にとってクリスマスは、派手な事をする日では、決してない。
一晩に５〜６箇所を周り、歌ってゐた。
雪の降る寒い夜もあったが、良いイベントだったと思ふ。


あれと似たやうな事を、東京に住む友人のミュージシャンが演ってゐる、と聞く。

彼らは、宗教や思想とは関係なく『街にクリスマス・ソングを』といふ、ただただ純粋に音楽的、文化的視点から、ここ数年毎年、街角で歌い演奏してゐるさうだ。
街に生のクリスマス・ソングが流れてゐたら素敵だらうな、と云ふ彼らの思ひが伝わってくるかのやうな好ましい写真を見る。
まるで欧羅巴かなんかの光景のやうなのではないか、と思ふ。

とても良い。
この時期に東京にゐるならば、ワシも混ぜてもらいたい、と思ふ。

2017回目のクリスマスが、今年もやって来た。
より多くの、良き唄が、今年も街に流れてゐますやうに。

メリィクリスマス