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2009年12月06日23:15

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一方向性関数

計算すること自体は比較的容易だが、計算結果から元の情報を逆算することは極めて困難であるような関数のこと。
即ち、引数から結果を求めるのは簡単だが、結果から引数を求めることは難しいという性質を持った関数。
数学的に記述すれば、関数 f が任意の x について y=f(x) の計算は簡単であるが、y=f(x) となる y が与えられたとき、
f の逆関数 g により x=g(y) を導き出すのは事実上不可能である場合を言う。
暗号理論の概念。素因数分解問題の困難性を用いたものが代表的。

現在のところ、一方向性関数の存在性は証明されていない(一方向性関数の存在性が示せれば、P≠NP が系として従う)。
しかし、一方向性関数の候補となる関数はいくつか知られている。
一方向性関数が本当に存在するのかどうかは誰も分からないものの、暗号理論では一方向性関数の存在性を仮定して議論を進める。

一方向関数の中でも、同じ結果が得られる2つの引数の組を見つけることが困難であることや、
ある特定の結果を抽出できるような引数をみつけることが困難であることなどの条件を満たす関数は暗号技術などに応用され、
特に「ハッシュ関数」などと呼ばれる。

一方向性関数の比喩としては以下の通り。
「黄色と青色の絵の具を混ぜ合わせて緑色の絵の具を作るのは簡単だが、緑色の絵の具から元の色に分けるのは不可能である。」
(サイモン・シン(Simon Singh)『暗号解読』)

ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E6%96%B9%E5%90%91%E6%80%A7%E9%96%A2%E6%95%B0
ttp://en.wikipedia.org/wiki/One-way_function
ttp://e-words.jp/w/E4B880E696B9E59091E996A2E695B0.html
ttp://www.sophia-it.com/content/%E4%B8%80%E6%96%B9%E5%90%91%E9%96%A2%E6%95%B0

参照(語彙):
暗号理論
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%97%E5%8F%B7%E7%90%86%E8%AB%96
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Cryptography
ハッシュ関数
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E9%96%A2%E6%95%B0
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Hash_function
ttp://e-words.jp/w/E3838FE38383E382B7E383A5E996A2E695B0.html

参照(関連サイト):
RSA暗号
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/RSA%E6%9A%97%E5%8F%B7
ttp://en.wikipedia.org/wiki/RSA
ttp://yougo.ascii.jp/caltar/RSA%E6%9A%97%E5%8F%B7
ttp://e-words.jp/w/RSA.html
ハードコア述語
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B3%E3%82%A2%E8%BF%B0%E8%AA%9E
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Hard-core_predicate

参照(過去の日記):
NP困難とNP完全
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=666798284&owner_id=14882521
P≠NP予想
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=668072409&owner_id=14882521
因数分解
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=705145116&owner_id=14882521
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