mixiユーザー(id:14882521)

2009年11月07日23:18

881 view

エデンの園配置

セル・オートマトンにおいて他のいかなる配置からも到達できない配置(orphan pattern)を指す。
以前の状態が存在しない、つまり最初からそのように配置しない限り出現しないということから、聖書のエデンの園にちなんで命名された。
ムーア(Moore, 1962)によれば、1950年代にテューキー(John Wilder Tukey)が命名したもので、
これはコンウェイ(John Horton Conway)がライフゲーム(Conway's Game of Life)を発明(1970年)するずっと前のことである。

ある時点 t における配置を C(t) とし、関数(オートマトン) f が配置 C(t) から C(t+1) への写像であるとする。
エデンの園配置 G(t) は、f(G(t-1)) = G(t) となる配置 G(t-1) が全く存在しないことを意味する。
即ち、エデンの園配置を持つセル・オートマトンは全射ではない。
セル・オートマトンの別の特性として可逆性(reversivility)がある。即ち、ある配置 C(t) についてその1つ前の配置 C(t-1) が一意に定まることをいう。
この場合のセル・オートマトンは全単射である。全単射の定義から、エデンの園配置を持つセル・オートマトンは可逆ではないことが明らかである。
実際、単射ではない全てのセル・オートマトンにはエデンの園配置がある。
ムーア(Edward F. Moore)とマイヒル(John Myhill)が証明したエデンの園の定理(Garden of Eden theorem)によれば、
エデンの園配置を持たないときだけセル・オートマトンは可逆である。
ライフゲームが可逆でないことは明らかであり、発見前からライフゲームにはエデンの園配置があることが分かっていた。
現在知られている最小のエデンの園配置(Flower of Eden)は11×11の升目に納まる69個のセルから構成されている。
一方、6×5の升目に納まるエデンの園配置が存在しないことが、コンピューターによって明らかにされている。

※ 左画像:(ライフゲームにおいて)最初に発見されたエデンの園配置(Garden of Eden 1:1971年)、右画像:(同じく)現在知られている最小のエデンの園配置(Garden of Eden 11:2017年)

ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%87%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%9C%92%E9%85%8D%E7%BD%AE
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Garden_of_Eden_(cellular_automaton)
ttps://www.conwaylife.com/wiki/Garden_of_Eden

参照(過去の日記):(コンウェイの)ライフゲーム
ttp://mixi.jp/view_diary.pl?id=683692658&owner_id=14882521
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する