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日記一覧

阿部智里「烏に単は似合わない」読了。八咫烏の世界で、頂点に立つ金烏の嫁選びである登殿が行われる。東西南北の4家から、娘が、入内を目指して、火花を散らす。異世界ファンタジーで、ある意味、陰謀劇だ。松本清張賞受賞作とのことだが、正直、私には合わ

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柚月裕子「検事の信義」
2020年01月28日21:11

柚月裕子「検事の信義」読了。検事 佐方貞人シリーズ。短編3つと中編1つからなる作品集。自ら不利になる証言をする被告人の「裁きを望む」、とある男の逮捕のきっかけとなる証言をした女の事情とその理由を解き明かす「恨みを刻む」、著者の別な作品(孤狼

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原田ひ香「DRY」
2020年01月26日22:41

原田ひ香「DRY」読了。不倫して離婚され、ふたりの子供の親権まで取られた主人公、藍。実家には、母、孝子と祖母ヤスがいる。ある日、母が祖母を刺して拘置所にいると弁護士から連絡がある。藍は実家に戻るが、男にだらしない母、見栄ばかりの祖母は喧嘩ば

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堂場瞬一「波紋 警視庁失踪課・高城賢吾」読了。シリーズ第6弾。法月が異動になり、阿比留室長は前作の事件の影響で、まったく無気力に。失踪課が停滞してしまうが、法月の宿題として5年前に失踪した技術開発者、野崎の捜索を始めることになる。依頼もないし

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堂場瞬一「裂壊 警視庁失踪課・高城賢吾」読了。シリーズ第5弾。冒頭から、室長の阿比留真弓が失踪する。しかも、数日後に監査を控えた時期で、さらに拳銃も持ち出している。上層部に知られれば、失踪課第三方面分室の解体につながりかねない。高城や明神、

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遠田潤子「ドライブインまほろば」読了。×1の母、芽衣と、元高校球児だが今は違法な商売をやっている父、流星。芽衣の連れ子、憂は、虐待に耐え兼ね流星を殺し、両親の実の子、来海とふたりで逃亡する。流星の双子の兄、銀河は、違法な商売の証拠が入ってい

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小林久「こうして店は潰れた 地域土着スーパー「やまと」の教訓」読了。山梨県韮澤市のスーパーやまとの社長、小林氏の自伝、いや、ドキュメント。3代目の社長としてスーパー経営にあたった著者が行ってきた苦労、野望、人助け、などなど、この本をすべて真

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加納朋子「いつかの岸辺に跳ねていく」読了。「フラット」と「レリーフ」の2部構成。「フラット」は、森野護の視点から、幼馴染の平石徹子のことを描く。真面目でおとなしいのに、時に奇妙な行動で周囲を驚かす徹子を、護は意識しながらも、恋愛対象ではなく

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池井戸潤「アキラとあきら」読了。零細工場の息子、山崎瑛(あきら)と、大企業の息子、階堂彬(あきら)の物語。分厚い文庫本だが、正直、前半の少年時代はあまり好みではなかった。後半、ふたりが銀行に入ってからは、いつもの池井戸潤作品で、スリルとサス

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新庄耕「カトク 過重労働撲滅特別対策班」読了。初めての作家さん。東京労働局の労働基準監督官、城木が主人公。かつて友人を過労で亡くした経験を持つ。ブラック企業を取り締まるのが仕事。ただし、カトクという特別班は、特に大企業を担当する。どんな過酷

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南原幹雄「長州を破った男」読了。短編2つと中編が一つ入っている。表題作のほか、「薩摩藩乗っ取り」「伊達藩征服」。何かと思えば、大阪商人の大名貸しの話。中編「伊達藩征服」は、山片蟠桃が、伊達藩の財政を握るまでの話で、もともとは「商道の覇者」と

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櫛木理宇「鵜頭川村事件」読了。矢萩一族とそれに連なる人々が威をふるう鵜頭川村。主人公、岩森は娘愛子と、妻の出身村である鵜頭川村に墓参りに来たが、大雨による土砂崩れで村に閉じ込められてします。村では、進学をあきらめ村に留め置かれた降谷辰樹とい

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伊東潤「国を蹴った男」
2020年01月04日22:32

伊東潤「国を蹴った男」読了。戦国時代を舞台にした「漢」を描いた短編集。武田の牢人、那波藤太郎(のちに信玄から無理之介の名をもらう)が主人公の「牢人大将」、算術に秀でた三成の同僚、長束正家が主人公の「戦は算術に候」、上杉謙信亡き後、上杉の内戦

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飯塚恵子「ドキュメント 誘導工作 情報操作の巧妙な罠」読了。ロシアや中国の「ハイブリット戦争」、SNSやメールを使って世論を誘導したり、サイバー攻撃で情報を窃盗、都合の良いところを流出させて敵国の分断を図ったりする「世界で起こっているもうひと

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