近藤史恵「私の命はあなたの命より軽い」読了。新婚まもなく妊娠した主人公、遼子は、夫克哉が出産を前に中東ドバイへ半年間の出張になったのを機に、実家のある大阪へ帰り、そこで生むことにする。しかし、両親と妹の家族は、そして大阪で出会った古い友人か

続きを読む

大沢在昌「雨の狩人」読了。狩人シリーズ第４弾（かな？）。実は、前作までの内容をあんまり覚えていない。ただ、前作に続き、新宿署の佐江刑事が主人公。というか、もう佐江刑事がシリーズ通しての主人公と言っていいだろう。今回は、進化する暴力団を目指す

続きを読む

中山七里「アポロンの嘲笑」読了。3.11東日本大震災の直後の福島県で殺人事件が起こる。しかし被疑者はすぐに逮捕された。行方不明者捜索などで人手不足に苦しむ警察だが、大まかな概要がわかっている事件だけに、主人公のひとり、仁科刑事が現場に向かい、犯

続きを読む

桐野夏生「ポリティコン　上下」読了。山形県の田舎に大正時代に建設されたコミューン「唯腕（いわん）村」。農業を基礎として、理想郷を目指した人々が、高齢化し、若者は去り、平成の現代では過疎化していた。主人公は、村の創設者のひとり、高浪素一素峰の

続きを読む

宮木あや子「校閲ガール」読了。最近流行の（？）読書会を舞台としたお勉強小説だと思って読み始めた。が、期待は裏切られた。まあ、出版社の校閲部が舞台で、そこの女の子が主人公なんだけど。でも、ギャルっぽい、ファッションが趣味の女で、小説は読まない

続きを読む

奥田英朗「無理」読了。複進学しようと数の登場人物がそれぞれの事情の中で、運命に翻弄されながら、ドンドン転がっていき、最後の一点で交わるという、以前読んだ「最悪」と同じ物語の構造。かつての３つの町村が合併し、ゆめの市となった地方都市が舞台。県

続きを読む

柚月裕子「蟻の菜園」読了。練炭自殺に始まる首都圏連続婚活殺人、木嶋佳苗事件をモチーフにしたミステリ。主人公は、フリーライターの今林由美。円藤冬香という女性が、練炭自殺かと思われた遺体を巡り浮上、その周辺で複数の男性が不審死をとげていることが

続きを読む

湊かなえ「物語の終わり」読了。山に囲まれた田舎町で生まれた絵美は、パン屋の娘。少しだけ小説が好きで、ひょんなことで出会ったハムさんという年上男性と付き合うようにある。北海道大学を出て、町に戻ってきたハムさんと婚約した頃、かつて書いた小説が評

続きを読む

誉田哲也「インデックス」読了。姫川シリーズの短編集。短編だけに、同シリーズのグロさはないが、手堅くまとまっており、姫川玲子のファンには嬉しい。特に「彼女のいたカフェ」なんか、同人誌かってくらい、ベタでひねりもなく、どストレートだが、短いし、

続きを読む