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日記一覧

遠田潤子「廃墟の白墨」
2020年09月30日20:40

遠田潤子「廃墟の白墨」読了。明石ビルの住人たちは、オーナー明石と寝ていたが、明石が恋する後藤との関係には警戒していた。後藤と明石の関係複雑らしいが、住人たちには良くわからない。ある日、後藤が殺され、明石は身を投げ自殺した。チョークで絵を描い

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月村了衛「悪の五輪」
2020年09月27日21:38

月村了衛「悪の五輪」読了。昭和38年。東京オリンピックを控え、あらゆる場面で騒がしい時代。小規模ヤクザ、白壁一家の人見稀郎は、親分からオリンピック記録映画の監督に、三流と言われる錦田を就任させるように命令される。映画好きで変人と言われる稀郎

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安田理央「巨乳の誕生」
2020年09月24日21:32

安田理央「巨乳の誕生」読了。副題は「大きなおっぱいはどう呼ばれてきたか」。第2章は古代から近代まで、女性の肉体がどう見られ、どのように表現されてきたかを考察しているが、そのほかの章は、主に日本のアダルトメディアが(時に輸入されたアメリカの映

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生馬直樹「雪と心臓」
2020年09月22日20:02

生馬直樹「雪と心臓」読了。プロローグで、通りすがりの男が火事の家に飛び込んで女の子を救出するも、そのまま車に女の子を乗せて走り去る。本編では、主人公、勇帆(ゆうほ)の小学、中学、高校時代が描かれる。双子の姉、帆名(はんな)、友達の昌晴、満、

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歌野晶午「間宵の母」
2020年09月19日21:18

歌野晶午「間宵の母」読了。4つの短編が入った連作集。いや、4つでひとつの長編か。最初の「間宵の父」では、小学生、間宵紗江子の友達、詩穂ちゃんが、紗江子の父、夢之丞のお話を聞く。夢之丞の話はリアルで、キャラクターが飛び出し、目の前で動いている

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宿野かほる「ルビンの壺が割れた」読了。いっとき評判になっていた作品。文庫で160ページの比較的短い小説。フェイスブックのメッセージのやり取りだけで物語が進む。そして、大学時代、演劇がきっかけで知り合い、愛し合い、結婚するはずだったふたりが、な

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櫛木理宇「虎を追う」
2020年09月13日20:29

櫛木理宇「虎を追う」読了。少女二人を殺害したとして死刑判決を受けた二人組。その一人、亀井戸健が拘置所内で死亡した。その捜査本部にて、現在は退職している元刑事星野誠司は、当時から抱いていた違和感、えん罪の可能性を考え、調べてみることを思い立つ

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香納諒一「降らなきゃ晴れ」読了。さすらいのキャンパー探偵シリーズ(「さすらいの」なんて、古めかしいなぁ)1巻目。その名の通り、寝泊まりできるように改造されたフォルクスワーゲンバスに乗り、各地の写真撮影をして生計を立てている主人公、辰巳翔一。

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月村了衛「奈落で踊れ」読了。1998年、大蔵省はノーパンしゃぶしゃぶスキャンダルで大騒ぎをしていた。作中では「ノーパンすき焼き」に変えられている。変人と呼ばれ、大蔵省キャリアながら上に嫌われて地方に飛ばされていた香良洲圭一。緊縮財政と増税を

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大崎梢「さよなら願いごと」読了。とある田舎で、少女が行方不明になり、遺体で見つかる。その謎を、調べるさまざまな人々。4つのタイトルがあるが、これは全部通して読んで初めてトリックがわかるので、一気に読んだほうがいい。特に、最初のパート「願いご

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楡周平「サリエルの命題」読了。初出は2017〜2018年の小説現代。単行本は2019年6月刊。新型インフルエンザが見つかり、日本の離島で24名の島民全員が死亡した。強毒性のインフルは、本土でも感染者が。ワクチンはなく、インフルエンザ薬トレドールの備蓄は150

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