mixiユーザー(id:6327611)

2026年10月29日01:18

26 view

僕も子供のころには特撮映画が大好きでしたが、この監督さんにはちょっと…。ジョージ・パル監督「ラオ博士の7つの顔」(1964)。

テレンス・フィッシャー監督の「吸血鬼ドラキュラ」をきちんとしたリマスターで堪能したので、未見だったこの映画にも手を出しました。ジョージ・パルといえば僕にとって「親指トム」の監督さんです。でも、レイ・ハリーハウゼンのような“名匠”ではないようです。←“名匠”という呼び方は、映画史に残る人だけにとどめたいものですね。

そもそも主役がトニー・ランドールだということで、ドリス・デイのコメディーなどの助演俳優さんが“7つの顔”を見せてくれても僕の好みではありません。それよりは流暢なストップモーション・アニメーションを満喫させてほしいのでした。そもそもトニー・ランドールは“6つの顔”しか見せず、7つ目は本人の素顔というのも、何だかなぁ。

まして、メドゥーサという怪物になって“直視する人間をみんな石に変える”という役どころを頂いても、ぜんぜん“何だんかなぁ”という状態でしかないのです。そもそもの中国系ラオ博士そのものがスキッと楽しめない。←アジア系人物への侮蔑でしかないように思うのは、アジア系の僕の僻みか?

何しろ、魔術を使うラオ博士のサーカスが西部の街へやってきて、将来鉄道が通るというニュースからこの街を自分の天下にしようと買い占めを謀るスターク(アーサー・オコンネル)が、ロイヤル・ダノとジョン・ドゥーセットという悪役を使って画策しても、どう見ても善人なんですよ。新聞の編集長ジョン・エリクソンの方が悪役っぽい。

ま、新聞社の方は“善人役”の権化みたいなノア・ビアリーが演じてますから、ジョン・エリクソンは木偶の坊でええんかも。←僕はこの人の顔が覚えられなくて困ってます。覚えなくてもいい俳優か(笑)。今回は、バーバラ・イーデンを相手に回して、色恋沙汰を一手に引き受けてます。

そのバーバラ・イーデンが良かったな。サーカスの牧神(ジョン・エリクソンの二役)にぞっこんとなるシングル・マザーなのですが、牧神との出遭いで大いにときめいてしまうのでした。この異常なまでに大きな反応が、なんかズレてしまっていて残念。シングル・マザーがときめく部分だけが、この映画の最高潮でした。ラオ博士、要らんやろ。

そういえば、トニー・ランドールは自分のことを“ロー博士”と発音してます。なのに他の人々は“ラオ博士”。そして邦題までもが“ラオ博士”でした。普通、本人の名乗り方を正しい呼び名とするんじゃないの?

とにかくラオ博士が語り、スタークさんが反省する“アメリカン・ウェイ”がどう考えてもいい加減で最低です。なにしろ小さな町でテントを張った見世物小屋が2日間興行するだけという設定も、ハリーハウゼンの“スケールのでかさ”と比べたら月とスッポンでした。誰や?スッポンのほうが食えるからエエという輩は?

ということで僕は、牧神との出遭いで女心を思い出して取り乱すバーバラ・イーデンだけが見どころでした。そっちの方向に舵を切ってくれたら、とてつもない濃厚熱愛映画が出来ていたかもしれないな。って、MGMがヘイズコード下で制作する映画に何を求めてるんだ?という話になりますけど。

写真2が、取り乱しながらも熱い恋愛にその身を任せるバーバラ・イーデン。そして写真3が、名脇役のロイヤル・ダノ(左)とジョン・ドゥーセット(右)です。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2026年10月
日 月 火 水 木 金 土
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031