マイミクの綾華☆☆様のコミュニティにおけるリレーエピソード『から騒ぎの感謝祭』に更新がありましたのでお知らせいたします。
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「ZERO Another BALLAD」
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EXリレーエピソード『から騒ぎの感謝祭』
綾華☆☆
take-30
february 12 PM 08:00
その少し前、こちらは天神山自然公園近くにあるオーベルジュ『ハウス・レナニア』
一階の広いホールには、笑顔の人々が集まっている。
テラに促されて、叔父上が乾杯の音頭を取るや、賑やかに鳴るグラス。テラにウミ、倉澤家の姉弟妹、ユカリといつものメンツに加わっているのは、ソラとピストで戦った、記録会に参加したB・i・R・D各地の勇者たちだ。無敵のチャンピオンたるアンリ・ド・クレマンや金メダリストのヨーゼフ・リッケンバッカーに加えてハンス・ヨンソンにロン・ホフマンもいる。
そんな華やかなメンツに話も食も酒もすすみ、気づいたらあっと言う間に、子供たちをサヤが迎えに来た。フミタケは受験生だし、明日は普通に学校の授業もある。
「え、ウミ。君も?」
「もう少しゆっくりしたいけど、明日は朝から研修なのよ。楽しかったわ。」
こうして子供たちは帰ってしまい、ウミもバスで帰宅。テラはもうしきりに目を擦って眠気が限界のようだ。ついにテラが三階の部屋へ戻ると、叔父上もオーナールームへ下がってしまい、それをしおにソラとピストの勇者たちはウェイティングバーへ移動し、陽気に飲み食いしつつ談笑する。ソラもこうして話す機会はあまりないため、随分と飲んでいる。
日付が変わろうとする頃、何本目か分からないワインの栓を開けたムッシュが告げた。
「そういえばソラ、5月にジャパンアタックチームと夢野シティ共催とかで、楽しげなイベントがあるそうだな。そのイベントに俺たちも加えてもらうぞ」
ソラは噴き出しそうになったワインをかろうじて押さえた。あの食わせ者の市長がジャパンに却下させるいとまも与えず頭越しに総本部の了承を取り付けた鮮やかすぎる手並みゆえ、イベントの件そのものは彼らにも筒抜けだったというわけだ。だが彼らは知らないのだ。あれから真柴リーダーがあの屈辱を思い出すたびに凄まじく不機嫌になることなど。
「で、でも」
『何が「でも」だよっ、最高じゃねえか!』
ゼロだ。あの表情の分かりづらい銀色の顔が、ニヤニヤしているのをソラは感じた。そんなソラの耳に届くヨーゼフの言葉。
「体育館を出る時にミスター幾原に逢えたから訊ねたら、憧れのジェットビートルもあるそうじゃないか!」
たちまち全員が我も我もと続く!
「ホーク1号、あの史上最大の侵略を戦い抜いた大空の勇者!」
「マットジャイロにスーパースワロー!」
「スペースマミーも出せるって!」
思わず皆を見回すソラ。どの顔も紅潮していて、書いてあるも同然だ。憧れのスーパー戦闘機に乗り込み、航空ショーを成功させたいとの思いが。
「あ……!」
そうだ、この場の誰もが地球を守るため、ウルトラ戦士たちと共闘してきたのだ。
『……オヤジが聞いたら、どんだけ喜ぶだろうな』
ソラの中で呟きつつ、ゼロはそっと宇宙の果て、光の国にいる父を思った。
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