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2019年10月01日05:03

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毎週1エピソードを見続ける気力がなくなったので、しばしお別れします。「LAW&ORDER:性犯罪特捜班」第20シーズン19&20話(2019)。

見るたびに新しい発見があって、見る価値はあると分かっているのですが、毎週1話ずつ追いかけるという“労力”が辛くなりました。いずれ一括放送かDVDで追いかけます。そんな気分にさせたのは、1時間番組と言いながら正味40程度しかなくなった長さだけの問題ではなく、さすがに“手を変え品を変え”という作劇に限界を感じてきたからです。

たとえば第20話「義父と義娘(The Good Girl)」(9月27日放送、写真2)では、言い争う義父と義娘の声がうるさいと隣家から通報があり警察が駆けつけます。すると二人は単なる家族のケンカだと主張します。しかし娘を診察した医師は妊娠を発見してSVUの登場となります。こういう展開の仕方に、僕が少し飽きてきたということ。

もちろん、明確にミスリードする安物ホラーとは違って、きちんとした計算に最後は納得するのですが、やはり最近は見終わって釈然としないことが多い。この第20話でも、“ミズーリでは親権者が認めれば結婚に年齢制限はない”という驚くべき事実が示されたりして、法の抜け穴と言うか、各州の合理的判断と言うか、複雑な合衆国の実情を示唆します。アメリカン・ウェイは紆余曲折が多い。

ニューヨークの常識(というかアメリカン・ウェイそのもの)を鏡に、現実のアメリカを垣間見せるという作劇法には感心します。とくに40分という短い時間で、さまざまな問題点を呈示するこのシリーズは見ごたえがある。

とは言うものの、たとえば野球で初回無死で走者が出て、毎回送りバントされたら見る気がなくなるわけで、その送りバントが守備の下手な野手を狙っていたりしてうまいとは思うけれど、もっとビッグイニングを作らんかいと思ってしまう訳です。←40分のテレビにそれを望むのは酷だけどね。

第19話「愛の手ほどき(Dearly Beloved)」でも、冒頭結婚式場面で、神父の言うお約束の言葉“この結婚に異議あるものは今ここで言うか永遠に口を閉ざしなさい”に対し、ある女性が“異議あり”と立ち上がるところから始まり、実にドラマチックでした。そして展開も解決法も確かにうまい。うまいからこそ不満が残るわけです(写真3)。

そしてシリーズを通じて、オリビア・ベンソン警部(マリーシュカ・ハージタイ)の出生のいきさつや、彼女と独り息子ノアの関係なども背景にあり、親子関係についてはいろいろと妙味のあるシリーズです。とはいうものの、毎週その展開を追うのに飽きてしまいました。美味な魚が手に入るから食べ続けたら、ちょっともう魚はええわ、となったようなもので、贅沢な不満だとは分かっています。

しかし僕は、世界で最もわがままな映画ファンの一人ですから、自分の気持ちには従うことにします。ということでFOXテレビさん、しばし契約を切りますけど、悪く思わないでね。また会う日まで…。
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