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2024年05月15日02:27

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こんな“続編”、見なけりゃよかった。生涯サイテーの映画だと忘れよう。B・W・L・ノートン監督「アメリカン・グラフィティ2」(1979)。

ジョージ・ルーカスが監督した「アメリカン・グラフィティ」(1973)は、1962年を舞台にした青春映画でした。1962年に高校を卒業する若者たちの物語ですから、僕よりも4歳年上ということになります。だから僕の姉と同世代の先輩たちが、自分たちの同年代映画として大いに共感していました。

もちろん僕だって、サントラLP(2枚組)を買い、スチール写真で構成したペーパーバックを手に入れ、何度も何度も読み返したものです。←正確には、吹き出しのセリフをほとんど割愛してスチール写真群を眺め直していた、と言うべきかも。しかしあのシリーズのペーパーバック、10冊近く買ってあったのですが、全部楽しかったな。

しかし僕は、「アメリカン・グラフィティ2」(1979)を見る気が起きませんでした。今の今までパスしていたのです。だから今回レンタルするまで、何度も有料BSなどで放送していたと思うけど手を出していません。「アメリカン・グラフィティ」(1973)のイメージが壊れると嫌だから。

それなのになぜレンタルに手を出したかと言うと、契約している大手レンタル店が“旧作借り放題”という特典を6月いっぱいで打ち切るといい出したからです。せっせと“見てもいいかな”程度の作品をリストアップしておけば、新作の後にテキトーに送られてくる。これがとても楽しかったのです。とても“儲けた”気分になる。

そのサービスを今年の6月いっぱいで終了すると知り、4月からレンタルを再開しました。そしたら本来の目的である新作に魅力あるタイトルがほとんどなく、このままだと本末転倒になってしまいます。だから5月いっぱいで契約を打ち切ろうかと思っています。だって月々2000円払うのなら、月に1〜2本映画館で新作を見るよ。

それはともかく、リストアップしていた「アメリカン・グラフィティ2」が届き、見たのです。結果はタイトルに書いたとおり。てなわけで、僕の異常な愛情:私は如何にして生涯サイテーの映画を見る羽目になったか、を記しておきます。

物語は1964年から始まります。ジョン・ミルナー(ポール・ル・マット)がアマチュア・レーサーとして大会出場しているところへ、本編で知り合ったテリー(チャーリー・マーティン・スミス)がガールフレンドのデビー(キャンディ・クラーク)を伴って尋ねてくる。デビーはサンドラ・ディー似と言ってたけど、ちょいとイメージが変わってます。

そしてチア・リーダーだったローリー(シンディ・ウィリアムス)は、地元に残って保険勧誘員となったスティーブ(ロン・ハワード)と結婚し、双子の母となっている。てな場面がいくつかフラッシュ・バックされるのでした。なんかひょいひょい時制が変わるので変な気分。前回の“一夜の出来事”というスマートな落書きではなく、まさにテキトーでごちゃまぜな落書きです。

つまりテリーのベトナムでのいきさつがあり、ローリーとスティーブの生活におけるいざこざが映し出される。そんなん、見たいか? 僕は見ていて“失敗”を確信しました。ローリーの兄(リチャード・ドライファス)は東部へ進学したから出てこない。ウルフマン・ジャックのDJでヒット曲が流れるのは同様だけど、なんか新鮮味がない。

とりあえず、カントリー・ジョー&ザ・フィッシュの“Fixin' to Die Rag”は「ウッドストック」と重ね合わせていい感じですが、スコープ画面を分割してマルチ映像にするという「ウッドストック」のパクリはダメでした。ちょっとだけいいと感じる部分もあるけど、しょせんパクリです。「華麗なる賭け」よりも下手です。

要するに、「アメ・グラ」本編の栄光を追い求めているけれど、本編の青春グラフィティに“余計な後付噺”を付けただけでしかないのが最悪。マッケンジー・フィリップスも顔を出すだけ。そして機動隊(アメリカでもそう言う?)が大学内に乗り込んできて、べらべら名前まで言うから変だと思ったら、それがハリソン・フォードでした。バカにすんな!

スティーブとローリーが学園内の騒ぎに巻き込まれるとか、ベトナム戦線でのテリーがそこそこちゃんと兵隊しているとか、そんな生活描写を見たいのではない。つまりすでに彼らの結末は、本編ラストのテロップで知っているわけで、それがアタマにあるから何がどうしようと結末は見えているわけです。

せいぜいカートと仲よくなったファラオ団の野郎(ボー・ホプキンス)が、テリーと同じ部隊にいるところがよかった程度。←アメリカでも日本みたいに同郷の兵士を集めてたんですね。←「ならず者部隊」のロバート・ワグナーは、テキサス州の州兵だったから同郷の仲間がいただけと思ってました。←知り合いをまとめたほうが結束するか。

あとは、デビーに近づくバンドメンバーが、なんと「ライトスタッフ」のアラン・シェパードでした。この後「シルバラード」を経て、クワンティコの教官に出世したわけか(笑)。さらにロザンナ・アークェットも顔を見せてたようですから、気になる人は「アメリカン・グラフィティ2」(1979)を隅から隅まで見直してください。

とにかく僕は、人生を大きく変えた20歳前後の自分を、こんなふうに“糞つまらない”ギャグでお茶を濁す気はありません。どこが“糞つまらない”かって? 学園に警官隊が来て逃げ惑ってトイレに入ったら、制服警官がトイレで糞をしていたという程度に“糞つまらない”のでした。この程度じゃ、吉本興業の専門学校にも入れへんで。

ということで、良い子は僕の真似しないようにね。写真2がハリソン・フォード、写真3は「本編」のペーパーバック表紙写真です。←持ってたら1000円で売れる、かな?
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