デミュート（映画メモ）

『風たちの午後』＠新宿

40年前のLGBT映画、という触れ込みでプロモーションされているデジタルリマスター。
静かで、こわくて、せつない恋の話。LGBT映画でくくられるのはちょっと異論。

描かれているのは、同性愛ではなくて誰かを愛することがはらんでいる狂気。

この監督の作品は、大抵モラルのリミッターがはずれた人物が出てくるけど、
23歳のデビュー作で撮ったとなると、筋金入りのやばい人なんだと思った。

80年代アイドル顔の夏子さんと、70年代ビューティーの美津さん。
いま観ても、二人とも魅力的。
そして昔の新宿や渋谷、笹塚あたりの風景が、どこか懐かしい。
当時は衝撃作だったみたいだけど、現代ではおしゃれ映画になりそう。