『万引き家族』@新宿
カンヌ凱旋の先行上映。
いつにもまして是枝感たっぷりで、
満を持してのパルムドールかな。
演出なしの子役と、リリー&サクラ&希林さんって、
ほぼ反則に近いキャスト。
誰ひとり、血も戸籍もつながらない
不思議な三世代家族の約半年。
世間に知られてはいけない生活。
閉じすぎているからこそ、心地よくて
ある意味、集団引きこもりとも言えるか。
夏の暑さ、汗とか、人が生きている
生々しさのような湿り気を感じる作品だった。
突然始まるセックスのびちょびちょ感とか。
それぞれが、それぞれの形で欲しかった
「家族」は、最終的には破たんしてしまって、
子どもたちにも、シビアな現実が待つのだけど、
この家族ごっこがあったおかげで、
ほんの少しだけ希望のようなものを持ちながら
生きていけるのかも、という気がした。
彼らのその先を、はっきり見せない余韻。
少し時間が経ってから、もう一回
じっくりと観てみたいような気もする。
ログインしてコメントを確認・投稿する