mixiユーザー(id:731663)

2017年09月11日17:12

25 view

金田一京助の「日本語の変遷」を読んだ

金田一京助の「日本語の変遷」講談社学術文庫 昭和51年 を読んだ。アイヌ語学者として有名だが、日本語についても非常に優れた見解を持っている。

日本語は朝鮮語・満州語・蒙古語・トルコ語・ハンガリア語・フィンランド語などと同じ起源だったらしい。母音調和ということがある。アタマ・カラダなどは -a, ココロ・トコロなどは -o で終わる。はるか遠く、まだ分かれない原始アルタイ語から分かれたものと思われる。

音節の一子音で終わることはウラル・アルタイ全部にわたってあり得ることなどで、我が国に、上代からすでに開音節のみとなっている特質は、大八洲に来てから後の変化であろう。それは南方諸言語の特徴だ。何十世紀、何百世紀の昔から、親潮の流れが日本の南岸を洗っていた。

日本語は一語の中に母音が二つ続くことがなかった。それで二つの母音が続くときは前の母音を落としたりした。あはうみ「淡海」→あふみ「近江」 あらいそ「荒磯」→ありそ

「わ」と言って一人称複数形を単数の場合にも用いたから、単・複の区別がなくなったと考えられる。(英語でyou が単数にも使うようになったのと同じ)

動詞が人称区別の語尾を取らずその代わりに敬語法が人称区別に役立つようになった。「いらっしゃるなら参ります」「ご覧になった後で拝見しましょう」など、敬称が役立って人称区別ができている。




1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する