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2017年07月30日21:07

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古典の磁場の中で:その4 「スコットランド」のCD群

 暑さバテで夏風邪を引き寝込んだ機に、まずは全集に含まれる「スコットランド」を聴きつつCDで持っているものを引っ張り出してきたら、下記のような仕儀と相成りました。まだこの他にマークの3種類とジンマン、O・ドホナーニ盤があるのですが、ケースがどこに紛れ込んだものか出てきません。またLPでしか持っていないものではモノラルのゲールやクレツキ、ステレオのミュンシュ、ドラティ、コミッショナー、オーマンディ、ギブソンなどがあります。
 これらをとっかえひっかえ聴いていると、どうやらこの曲では全曲の中で第3楽章の長さのぶれ幅が大きく、その組み合わせが解釈面でのバリエーションを生み出しているようにも思えてきたので、例によってCDで聴けるものの演奏時間を整理することにいたします。数も数ですし熱もあるので、これらをどういう形で整理するかはもう少し時間をかけて考えようと思っています。



第1楽章提示部の反復がない盤(19枚)

ワインガルトナー/旧ロイヤルPO(1929年)SP
12:20/04:13/08:16/08:51
計33:40 序奏2:40(21.6%)
(36.6%・12.5%・24.6%・26.3%)

ミトロプーロス/ミネアポリスSO(1941年)SP
11:15/03:45/09:33/07:19
計31:52 序奏3:07(27.7%)
(35.3%・11.8%・30.0%・22.9%)

スタインバーグ/ピッツバーグSO(1952年)モノラル
12:07/04:12/08:43/08:46
計33:48 序奏2:58(24.5%)
(35.9%・12.4%・25.8%・25.9%)

クレツキ/イスラエルPO(1954年)モノラル
13:17/04:18/10:13/10:15
計38:03 序奏3:17(24.7%)
(34.9%・11.3%・26.9%・26.9%)

マーク/ロンドン響(1958年)
13:12/04:10/11:03/09:35
計38:00 序奏3:41(27.9%)
(34.7%・11.0%・29.1%・25.2%)

クレンペラー/フィルハーモニアO(1960年)
15:22/05:14/09:35/11:47
計41:58 序奏4:00(26.0%)
(36.6%・12.5%・22.8%・28.1%)

バーンスタイン/ニューヨークPO(1964年)
13:08/04:19/11:36/09:13
計38:16 序奏3:52(29.4%)
(34.3%・11.3%・30.3%・24.1%)

アバド/ロンドンSO(1967年)
12:42/04:15/10:12/09:24
計36:33 序奏3:29(27.4%)
(34.8%・11.6%・27.9%・25.7%)

カラヤン/ベルリンPO(1971年)
13:57/04:25/11:48/09:24
計39:34 序奏3:49(27.4%)
(35.2%・11.2%・29.8%・23.8%)

マズア/ゲヴァントハウスO(1972年)
13:23/04:25/08:08/10:16
計36:12 序奏2:46(20.7%)
(37.0%・12.2%・22.5%・28.3%)

C・ドホナーニ/ウィーンPO(1976年)
13:24/04:30/09:23/09:24)
計36:41 序奏3:34(26.6%)
(36.5%・12.3%・25.6%・25.6%)

シャイー/ロンドンSO(1979年)
14:31/04:25/11:55/10:07
計40:58 序奏4:03(27.9%)
(35.4%・10.8%・29.1%・24.7%)

I・フィッシャー/ハンガリー国立O(1985年)
13:45/04:28/09:42/09:45
計37:40 序奏3:19(24.1%)
(36.5%・11.8%・25.8%・25.9%)

C・ドホナーニ/クリーブランドO(1988年)
12:30/04:22/08:18/08:54
計34:04 序奏3:16(26.1%)
(36.7%・12.8%・24.4%・26.1%)

広上淳一/日本PO(1990年)
14:34/04:30/10:50/11:46
計41:40 序奏3:18(22.7%)
(35.0%・10.8%・26.0%・28.2%)

フロール/バンベルクSO(1991年)
13:03/04:31/09:38/09:18
計36:30 序奏3:32(27.1%)
(35.7%・12.4%・26.4%・25.5%)

マーク/マドリード響(1997年)
14:07/04:32/10:17/10:45
計39:41 序奏3:41(26.1%)
(35.6%・11.4%・25.9%・27.1%)

デプリースト/Oアンサンブル金沢(2003年)
12:39/04:25/09:09/10:04
計36:17 序奏3:08(24.8%)
(34.9%・12.2%・25.2%・27.7%)

村中大祐/オーケストラ・アフィア(2014年)
13:35/04:16/10:10/09:34
計37:35 序奏3:37(26.6%)
(36.1%・11.3%・27.1%・25.5%)





第1楽章提示部の反復がある盤(11枚)

サヴァリッシュ/ニュー・フィルハーモニアO(1967年)
15:22/04:18/09:28/09:43
計38:51(反復あり)
(39.5%・11.1%・24.4%・25.0%)
12:21/04:18/09:28/09:43
計35:50(反復除外)序奏3:02(24.6%)
(34.5%・12.0%・26.4%・27.1%)

アバド/ロンドンSO(1984年)
16:54/04:02/11:27/09:55
計42:18(反復あり)
(40.0%・9.5%・27.1%・23.4%)
13:46/04:02/11:27/09:55
計39:10(反復除外)序奏3:46(27.4%)
(35.2%・10.3%・29.2%・25.3%)

マーク/ベルン響(1986年)
17:15/04:18/10:39/10:40
計42:52(反復あり)
(40.2%・10.0%・24.9%・24.9%)
13:56/04:18/10:39/10:40
計39:33(反復除外)序奏3:52(27.8%)
(35.2%・10.9%・26.9%・27.0%)

マズア/ゲヴァントハウスO(1987年)
14:38/04:18/09:25/09:30
計37:51(反復あり)
(38.7%・11.3%・24.9%・25.1%)
12:08/04:18/09:25/09:30
計35:21(反復除外)序奏2:37(21.6%)
(34.3%・12.2%・26.6%・26.9%)

アシュケナージ/ベルリン・ドイツSO(1996年)
16:14/04:12/08:51/09:17
計38:34(反復あり)
(42.1%・10.9%・22.9%・24.1%)
13:17/04:12/08:51/09:17
計35:37(反復除外)序奏3:34(26.9%)
(37.3%・11.8%・24.8%・26.1%)

堤俊作/ロイヤルチェンバーO(1999年)
14:33/04:21/09:46/09:59
計38:39(反復あり)
(37.6%・11.3%・25.3%・25.8%)
11:37/04:21/09:46/09:59
計35:43(反復除外)序奏2:47(24.0%)
(32.5%・12.2%・27.3%・28.0%)

内藤彰/東京ニューシティO(2007年)
15:05/04:17/08:39/08:58
計36:59(反復あり)
(40.8%・11.6%・23.4%・24.2%)
12:06/04:17/08:39/08:58
計34:00(反復除外)序奏3:02(25.1%)
(35.6%・12.6%・25.4%・26.4%)

シャイー/ゲヴァントハウスO(2009年)
14:35/04:11/08:34/09:02
計36:22(反復あり)
(40.1%・11.5%・23.6%・24.8%)
11:53/04:11/08:34/09:02
計33:40(反復除外)序奏2:54(24.4%)
(35.3%・12.4%・25.5%・26.8%)

沼尻/日本センチュリー響(2013年)
16:21/04:27/10:08/10:02
計40:58(反復あり)
(39.9%・10.9%・24.7%・24.5%)
13:15/04:27/10:08/10:02
計37:52(反復除外)序奏3:29(26.3%)
(35.0%・11.7%・26.8%・26.5%)

有田正広/クラシカルプレーヤーズ東京(2016年)
16:36/04:17/09:25/09:51
計40:09(反復あり)
(41.3%・10.7%・23.5%・24.5%)
13:35/04:17/09:25/09:51
計37:08(反復除外)序奏3:40(27.0%)
(36.6%・11.5%・25.4%・26.5%)

ネゼ=セガン/ヨーロッパ室内O(2016年)
16:42/04:13/09:49/10:01
計40:45(反復あり)
(41.0%・10.3%・24.1%・24.5%)
13:27/04:13/09:49/10:01
計37:30(反復除外)序奏3:20(24.8%)
(35.9%・11.2%・26.2%・26.7%)



こうやってみるとやはり第3楽章のテンポが最も演奏による偏差が大きいことが見て取れます。このあたりの比較のためには提示部を反復しているグループについて、反復分を差し引いた数値も算出して比較したほうがわかりやすいかもしれないと考えているところです。


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