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2017年07月26日20:40

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エピソードEX5(リレー)その10

マイミクの綾華☆☆様のコミュニティにおけるリレーエピソード『から騒ぎの感謝祭』に更新がありましたのでお知らせいたします。

なお綾華☆☆様のコミュは下記のアドレスです。シリーズ本編をご覧になられる場合はこちらへお回り下さい。参加は綾華☆☆様の承認制ですが、申請はどうぞお気軽に。

「ZERO Another BALLAD」
http://mixi.jp/view_community.pl?id=5150160&_from=subscribed_bbs_feed


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EXリレーエピソード『から騒ぎの感謝祭』
綾華☆☆

take-10

January 26th PM08:25

「夢野シティとB・i・R・Dジャパン共催によるB・i・R・Dジャパン感謝祭は、本年5月3日に航空ショーを開催。会場はシティとアリーナの間にありますエアポート夢野。5日には同じくエアポートにて盛大に感謝祭イベントを開催いたします」
 市長の懐刀たる筆頭秘書が開催要項の説明を終えて下がると、市長が再び登段する。
「当イベントのメインディッシュとなります航空ショーですが、我が市が誇る素晴らしい記録者により全てが収録されると同時に全世界に向けて配信される手筈です。ご紹介しましょう、この方です」
 市長が戸口に向け右手を広げると、筆頭秘書に促されつつ一人の小柄な男が会見室のステージに現れた。その姿に市役所にいるプレスもアリーナ側のプレスも一様にどよめいたのみならず、多少のことでは動じないミラクル・ワイルド・セブンの面々でさえ驚きを隠せなかった。
「報道映像、円谷プロの、円谷英二さん……」
“オヤジの地球最後の戦いを映したオッサン!”
 ソラもゼロも、モニタに映る小柄な姿から目を離せない。

 怪獣パパラッチと呼ばれ、怪獣災害の記録を撮り続けることで名高い報道映像円谷プロ。その社長であるだけでなく、70歳を過ぎた今なお現役の報道カメラマンである、円谷英二。
 滅多に人前に姿を見せないその怪獣パパラッチが営む会社は、再開発が進む夢野シティ西部地区へ最近拠点を移していた。
 大学時代、アマチュア映画監督として、大学の課題作品であるミステリードラマを夜間撮影していた時、向こうの山から聞こえてきたのは、紛れもない怪獣の咆哮だった。恐れるスタッフや役者を尻目に、英二は一人バイト先の映画会社から借りてきた高感度カメラとくすねてきたフィルムを抱えられるだけ抱え尾根へと駆け上がった。その眼前では盆地を丸ごと戦場として、高潔なる真紅の勇者ウルトラセブンと改造パンドンによる、地球の命運をかけた戦いが繰り広げられていたのだ。
 英二はひたすら持っていたカメラを回し続けた。手持ちカメラで撮影したその映像こそが、その年の世界報道映像グランプリを獲得した『史上最大の侵略』であり、その賞金を元手に設立したのが報道映像円谷プロなのだ。

「静粛に!」
 どよめく市役所会見室を一喝した市長に促され、マイクを手にして語る英二社長。
「皆様はじめまして。今回わが報道映像円谷プロが、かつて怪獣災害と戦った伝説の空の勇者たち、レジェンド戦闘機によります航空ショーを撮影・配信させていただくことになりました。当日が好天に恵まれますよう願っております」
 一礼して、更に続けた。
「本日はその記念として、私ども円谷プロが長らく秘蔵しておりました映像を、特別にいくつか公開いたします!」
 たちまちステージ壁面の大画面の、同時にチャンネルの合う全てのテレビの映像が切り替わる!



「ま、マザー?」
 思わずオムライスのスプーンを置いたウミの見つめる喫茶レストランのテレビには、星空へ飛び立つ天女を見送るウルトラマンエースが映っている。今は冥王星にいるその天女こそ、太陽系に散らばる全ての月星人たちから『マザー』と呼ばれるウミたちのリーダーにして女王なのだ。



「そう! 僕はみんなと戦ったんです!」
 上がった原稿を無事送信して作った夕食の焼きそばを食べるのも忘れ、テレビに食い入るミライことメビウス。絶望の暗雲を切り裂く眩い光の中から現れたのは、彼メビウス、ヒカリ、そして彼らと共に戦った地球の仲間CREW・GUYS・JAPANの若者たちが一心同体となった究極の姿、ウルトラマンメビウス・フェニックスブレイブだ。
 そんな彼らとゾフィーが暗黒大皇帝に挑んだ最後の決戦が今、再び目の前で繰り広げられる!



“すげえぜあのオッサン! まさか……オレの失敗も?”
『撮影しているだろうね。さすがにここで見せたりしないだろうけど』
 ソラがいったとたん、ゼロもまたモニタに映し出された。
『これは!』“オマエがウミと出会ったきっかけだな”
 忘れもしないセイレーナドとの戦いだ。
“この時はソラ、オマエに全部任せてたよなぁ”
 ゼロがニヤニヤするのをソラは感じた。ゼロと共にあるソラを抹殺せねばガニメデの同朋を皆殺しにすると脅されて、あのときウミはソラの心を操り、彼自身の愛刀で胸を突かせろと命じられた。しかしソラを愛していたウミは、そうできなかったのだ。
 彼女が失敗したのを見たセイレーナドは、ウミを拉致しゼロに迫った。
 だが恋心を邪魔する輩ほど無粋なモノはない。愛してしまった人を苦しめた侵略者をソラは許しはしなかった。
 この時ゼロは自分で戦った覚えがない。阿修羅のごときソラに体を乗っ取られたも同然の状態だったから。


リレーその11 →
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← リレーその9
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