毎日いろいろな郵便物が届く。昨日は私にとって大事なものが３冊あった。
■『詩人会議』８月号は「特集 平和」。会外からも谷川俊太郎、荒川洋治、中上哲夫、甲田四郎、河津聖恵、杉谷昭人、嶋岡晨、和合亮一、石川逸子ほか多数の寄稿がある。『冊』同人も6人ほど執筆していた。
もうひとつの注目点として、昨年発見されてNHKテレビが取り上げ注目された峠三吉『全ての声は訴える--序文にかえて』全行が掲載されている。雑誌では二段組17ページに及ぶが、詩集1冊分になるだろう。発見されたのはわら半紙44枚ということだ。関係者の間では知られていたらしい。今回推敲を重ねている時の書き込み全てを印刷したので峠叙事詩研究への重要な資料となると、「編集後記」にある。そこに原文のみとしては1990年、『暮らしの手帖』に『行李の中から出てきた原爆の詩』として発表されたことも書かれていた（正確な経緯はよくわからないが）。現在のNHK朝ドラ「とと姉ちゃん」は同誌の創刊者たちの中の一女性が主人公だが、そうした反原爆の文学作品を荒削りな形としてでも意欲的に掲載したことに感銘を受けた。ちなみに今朝の放送は、終戦の玉音放送が流れるシーンだった。
■『Junction』99号も届く。次号は100号である。柴田三吉「思考する手・指のそよぎ」欄では少し前詩をやめたSと久しぶりに飲んだ話の出てくる「権力の小骨を抜きながら」が妙に心に残るエッセイだった。最後はこう結ばれている。「別れ際、あなたの詩が読めないのは淋しいよ、と肩を叩いたのだったが、彼はいつものように半分酔いつぶれていた」。SSKの三人で飲むと私もいつも酔いつぶれて別れた。だが、私は酔いつぶれて一人になると詩のメモを書かずにはいられなくなるので（95％はイカレタものだが）詩はやめられないと思う。
■文京企画から届いた『澪』46号の再校。夕方には校了のメールを入れる。仏パリ際の頃には出来上がってくるだろう。
【本日の樹木写真】「桃栗三年、柿八年」特集。若い実・果実たちである。
�．�ヌギ、アベマキ、クリは葉が似ていて区別がむずかしい。どれかと思っていたら本日クリであることがわかった。（写真・左）
��果実の中で私の一番好きな桃。「李下に冠を正さず」とはいえ、こんなに小さいのは盗んだりしません。（写真・中）
�３舛楼貲�おきにたくさん生ったり、ほとんど生らなかったりするという。緑の実は見つけにくいが、この木はたわわである。しかし花には気付かなかったのが残念。（写真･右）
ちなみに「桃栗三年柿八年」の続きは「桃栗３年柿８年、柚子は９年でなり下がり、梨のバカめは１８年」とか「桃栗３年柿８年、柚子の大馬鹿１８年、銀杏の気違い３０年」とかいろいろあるようだ。
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