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2016年03月23日11:42

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クローン

KON助さんが桜に関する東京新聞の記事を紹介している。阿部菜穂子さん(57)が「チェリー・イングラム−日本の桜を救ったイギリス人」(岩波書店)をまとめたが、それに関連して、なぜ日本はソメイヨシノ一色になったのか、の一端が描かれていて興味深い。さまざまな日本の桜を英国で広めた園芸家コリングウッド・イングラム(一八八〇〜一九八一年)は次のように言ったという。

「日本人は将来、伝統の桜を英国や米国で探すことになるだろう」

そしてそれは現実となった。ご興味のある方は以下で読めます。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201603/CK2016032102000138.html?


近頃、桜(=ソメイヨシノ)の開花期が予報されたり、咲いた咲かないと大騒ぎで報道されていることに疑問を感じるようになった。他の植物でこのようなものは一つもない。一番の原因は、その増殖方法がクローン技術によるもので、いっせいに咲きいっせいに散るからだ。他種の桜の花粉により受精することもあるというが、それによってできた種から生まれてくる桜の木がソメイヨシノであることは決してない。

しかし私はいい加減に言葉を使っているので、間違っているかもしれないと、ウィキペディアで定義を見てみることにした。すると「クローン」の語源はギリシャ語の「κλών( クローン)」 (小枝、若枝)であることを知った。ソメイヨシノがそれによって増える「挿し木」こそ「クローン」の最初の意味だったらしい。古代ギリシャ人たちが単に「小枝、若枝」と呼んだ言葉が、何千年も後には聞きなれない科学用語として再登場、動物や人間へと範囲を広げてきた。彼らはカズオ・イシグロ『わたしを離さないで』みたいな話が書かれる時代が来るとは想像すらしなかったろう(最近、綾瀬はるか主演でテレビドラマ化されたらしいが、私は観ていない)。
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