11月となりました。なので11月の詩を。
近く詩の締め切りがひとつある。そういう場合、そのために書いている作品は最初の原型をとどめないほどいじくられて、なおかつ完成しない。もうダメだと思って逃避的にほかのメモを詩にしたりする。そういう詩というものは、もともと期待されていないので素直に書けてよい。どうせお前はロクなものにはならない、と言いながらも、自分ではそういう詩を可愛いなと思っていたりするのである。そこのトコロを統一しなさい、統一を!と思うが、それができれば苦労はないのだ。というふうな詩。
岩佐なを詩集『パンと、』を昨日読んだが、統一できている詩はこういうふうに面白く、詩としてもすごい。近頃の現代詩に欠けがちな優しさのようなものもあって不思議な世界だ。冒頭の9種類のパンについての詩は、長く人々に愛されるのではないだろうか。ごはん派です、みたいなことを言っていた自分が、ほんとは菓子パンがけっこう好きかな?とみずからに疑惑の目を向けたくなる詩たちである。そういうすばらしい詩たちを読むとすごくうれしい反面、自分の詩をみてめげる。にもかかわらず、一応月も変わったので「今月の真面目」を果そうとしている私である。けっこうエライ。
http://kamitelyric.web.fc2.com/month-poem-latest.html
ログインしてコメントを確認・投稿する