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2026年08月07日00:38

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やはり僕は、安藤昇という“俳優さん”の存在感には感心してしまうのでした。佐藤純彌監督「やくざと抗争 実録安藤組」(1973)。

以前にも書きましたが、僕が敬愛する映画評論家の石上三登志さんは、“安藤昇の映画には演技以前の問題がある”と語っておられました。しかし1966年に加藤泰監督の「男の顔は履歴書」を見て、その年のベストワンに推した僕には、安藤昇という俳優さんの存在は鮮烈でした。11年前に亡くなられたときにも、その思いを綴っています。

今回は、たまたま契約中の東映チャンネルで、未見だったこの「やくざと抗争 実録安藤組」と「実録安藤組 襲撃編」を続けてやってくれたので録画して見ました。共に佐藤純弥監督作です。僕は佐藤監督の「陸軍残虐物語」を見ていません。そして徳間グループの社員だった時期に「未完の対局」という映画の切符を“売らされた”反感もあります。

しかし、東映ヤクザ映画においては、僕が左翼かぶれになった時期に「組織暴力」があり、その後少なくとも「新幹線大爆破」というギャング・アクションを楽しみました。とはいえ深作欣二や加藤泰、あるいは中島貞夫監督あたりほど真剣には追いかけなかったな。やはり「未完の対局」当時の印象が悪いのです。

で「やくざと抗争 実録安藤組」ですが、この前年に「やくざと抗争」がありますね。それも当然放送していただろうけど、今回は録画しそこねました。でも、この2本だけで十分じゃないかと思います。その程度の熱量でしか見なかったけれど、当時すでに終焉に近かったやくざ映画の、ひとつのタイプとして記憶しましょう。

僕はそもそも“実録”という言葉が嫌いです。「やくざと抗争 実録安藤組」では、題名で“安藤組”と名乗りながら、劇中では“矢頭組”でした。しかし「実録安藤組 襲撃編」ではちゃんと“安藤組”となっています。いちおう「やくざと抗争 実録安藤組」を先に見たので、「実録安藤組 襲撃編」は前者の襲撃部分を詳しく描くのかと思ったら違いました。

つまり「襲撃編」は、「やくざと抗争 実録安藤組」で渋谷を手中におさめた安藤興業の後日譚でした。←死んだはずの俳優さんが別の役で出てくるのは、東映ヤクザ映画の常ですな。脚本はどちらも石松愛弘が単独クレジット。詳しくは知りませんが、女性たちのエピソードに納得する部分がありました。←ほんまに、知らんけど、です。

ということで「実録安藤組 襲撃編」は、題名とは正反対みたいな「実録安藤組 壊滅編」という雰囲気です。安藤昇の自伝にあったような、“三悪追放”当時の世相や警察の動きが中心。安藤昇は、この“三悪追放”の波で収監され、出所して俳優に転じたということなのでしょう。

このあともいろいろ“安藤昇自伝”を元にした作品があるようですが、僕にはもういいや。そんな“亜流”を追いかけるなら、「男の顔は履歴書」を見直すほうが建設的です。ということで、2本まとめて“見た”という記録にしておきたいと思います。森浩子はどちらにも出ていますが、写真3は「実録安藤組 襲撃編」です(笑)。
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