いろいろ録画しっぱなしの僕ですが、ふとこの映画のDVD-Rを手に取ってしまいました。以前見たとき、結構面白かったという印象だったのですが、何がどう面白かったかをすぐに思い出せない。てなわけで、頭から見直すことにしました。98分という長さも、ちょいと見直すのに最適です。
物語は1976年、フランス最後の植民地ジブチで、独立を目指すテロリストたちがスクール・バスを乗っ取り、小学生たちを人質に取って国境近くで立てこもります。つまり、フランスの国境警備隊が、バスのタイヤをパンクさせて逃亡を阻止したまではよかったのですが、独立派の応援部隊も警備隊も、そのスクール・バスに手出しできないのでした。
とりあえず、複雑な政治情勢をほのめかし、フランス政府の代表となる政治屋のおばさん(ジョジアーヌ・バラスコ)と、派遣された狙撃部隊とが揉める話でした。政治屋の都合がまず優先して、5人の狙撃チームは手を出せない。バス・ジャック犯は4人だから、スナイパーが一人一殺で残るチーフが応援に回るという、明快なシフトも面白い。
そこへ生徒たちの教師であるオルガ・キュリレンコが人質として自らバスに乗り込むのでした。原題の「L'INTERVENTION」って、“介入”という意味のようです。まさにそのとおりの内容ですが、監督のフレッド・グリヴォワには、もう一本「L'INTERVENTION」という映画があるようです。どないなっとんねん?
僕はこの「15ミニッツ・ウォー」が楽しめたので、同監督の「孤独の暗殺者/スナイパー」(2014)を追いかけたのでした。それもまたなかなかの出来だったと日記に書いてますね。←そんな細かい部分を全部忘れているのは、実に残念無念。なんのために“新しい才能”を追い求めているのか、そもそもの僕の行動が無意味ですがな。
この「15ミニッツ・ウォー」は、政治屋たちの優柔不断を非難するわけでも、そんな上からの命令にだけ忠実な国境警備隊を非難するわけでもありません。特別編成で、満員の旅客機に無理やり乗り込んでジブチに行く、その強引なスナイパーたちを称えるわけでもありません。そんな諸事情は“彩り”で、犯人狙撃という大命題への求心力が面白い。
てなわけで終盤の大銃撃戦では、狙撃手たちの正確な射撃の腕前が際立ちすぎですが、娯楽映画としては“当然の結論”だと僕は思います。ついでにオルガ・キュリレンコが拳銃をぶっ放すあたりは、ちとやりすぎだとは思いますけどね。でも、アメリカ人でフランス語が話せ、生徒のためなら命を捨てても、というヒロイン、ええやないですか。
なんか“どこが面白いねん?”という外野席の声が聞こえてくるようですが、この事件がもととなって人質救出専門部隊が組織され、その後数百人の人質たちが救出されたそうです。←戦死したメンバーは11人だとか。その算術でOKを出すのが“政治屋”たちですな。国境警備の責任者だった将軍の“成功”という言葉の意味が、虚しく響く映画でした。
あ、そんなこと気にせんと、娯楽アクションを楽しみなはれや。余計なこと考えたら、狙撃チームの家庭の事情まで気にせなあかん。それは娯楽映画の本質からはズレることになりますからね。あくまで架空の映画の世界で、コーフンして楽しんでいればいいのです。
それにしてもフレッド・グリヴォワ監督、テレビ映画でお茶濁してる場合じゃないでしょ。なになに? ジャック・オーディアール監督の「君と歩く世界」(2012)でタイトル・デザインを担当してる? そっちもチェックしてみるか…。
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