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2019年01月17日11:15

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武者小路実篤の絵

武者小路実篤は毎日のように書を書き、絵を描いたが、ついに上達しなかった。山口瞳さんは実篤の書画の腕前をそう述べて、だから好きだと書いている。
 「私にとって「勉強すれば上達する」ということよりも、「いくら勉強しても上手にならない人もいる」ということのほうが、遥かに勇気をあたえてくれる」
 若き日のノートに「デッサンは実にへたなり。勉強するつもり」と自作評を記した実篤は、晩年の色紙に書いている。
 「桃栗三年柿八年 だるまは九年 俺は一生」(竹内政明の「編集手帳」傑作選 中公新書ラクレ 2018年)
  
 私の部屋に実篤の小さい額がある。「天に星 地に花 人に愛」と書いて、チューリップの花を描いた、扇の形をした額である。私などが見てもなかなか味のある絵だと思う。

 しかし、いくら練習しても上手にならない私のビオラも、こんな言葉を見ると励まされる気がする。


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