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2020年03月16日17:11

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ペガサスとスヌーピー

私のギリシャ語の勉強はまず本からノートに原文を写すところから始まるが、本を安定させるために重石を置く。この役目を果たしているのが、その昔、家族旅行時にみやげ物屋で衝動買いした天馬ペガサスが浮遊するクリスタルである。それと、写している行を間違えないように置いておくのが、しんなりした樹脂製しおり(帽子をかぶったスヌーピーのデザイン)である。これはスヌーピー好きのカミさんから借りているものであるが、「貸しているだけで上げたわけじゃない」と常に言われている。時効を成立させないための所有者表明であろう。こちらは所有者は誰でもよいので、死ぬまで借りているつもりである。(写真左)

本の上ではペガサスが見えにくいので、黒い手帳の上で撮ってみた(写真中)。ガラスの中の彫刻は、何やら光線(年寄りにつき言葉が出てこない)でやるのだろう。ネットで調べたら、愛犬・愛猫のメモリアルなどで人気があるようだ。

ペガサスはラテン語だが元はギリシャ語の「ペーガソス」で、海神ポセイドーンとメドゥーサの子どもである。メドゥーサは、英雄ペルセウスが退治した髪が蛇で、その顔を見た者をたちまち石にしてしまうという恐ろしい怪物だが、呉茂一の『ギリシア神話』によるともともとはコリントス市に古くから伝わる美しい女性神であった。その夫神がポセイドーンで、二人ともそれから時代の変化でエラくなってしまったらしい。特段の罪もないのに殺されることになったメドゥーサの首から迸り出た血によって翼のある天馬ペーガソスが生まれたが、水神にちなむ「泉」(ペーゲー)を変形した名でもある。

なぜ手書きで写すかというと、ギリシャ文字を打てるテキストエディタを持っていないからであるが、持っていたとしてもノートにかけそうもないし、発音記号も含めると相当面倒くさそうなのと、自分の手で書くのは読むときに愛着が涌くからである。ただ写すだけなので音楽を聴きながら作業する。だからギリシャ語の文字は私には空や水に映る音楽のようなものなのである。参考までにノートの写真も。たまたまだが、まんなかへんは辞書を引いたあとが少なくてかっこよくね?みたいなページである。(写真右)


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