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2017年10月04日21:36

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エピソードEX5(リレー)その16

マイミクの綾華☆☆様のコミュニティにおけるリレーエピソード『から騒ぎの感謝祭』に更新がありましたのでお知らせいたします。

なお綾華☆☆様のコミュは下記のアドレスです。シリーズ本編をご覧になられる場合はこちらへお回り下さい。参加は綾華☆☆様の承認制ですが、申請はどうぞお気軽に。

「ZERO Another BALLAD」
http://mixi.jp/view_community.pl?id=5150160&_from=subscribed_bbs_feed


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EXリレーエピソード『から騒ぎの感謝祭』
綾華☆☆

take-16

January 26th PM09:30

「それじゃ天河さん、また。これからシンガポールへ行ってきますぜ」
「気をつけてください。ではまた」
 極上のモカ・マタリを飲み干して、井上は栄養相談室を後にした。ソラの気持ちでささやかな謝礼として、最高級のコーヒーをご馳走することにしたのだ。これまで井上からリークされたことは常に数ヵ月の内に表面化し、その度に各国のB・i・R・Dが対応に追われていた。それだけの実績が彼にはあるのだ。
「……『ノンマルトの代弁者』か。これは一筋縄では行きそうにないな」
“アーカイブ『ALIEN』も完全に封印が解けてるワケじゃねえんだよな。メビウスにでも聞いてみるか?”
「いや、少し調べてみる。井上さんがシンガポールへ向かうとヒントをくれている。調べる価値はありそうだ。アジア総本部のメインコンピュータにでもアクセスしてみたら」
 そこまで言った時だった。
“おっ? 出撃かよっ!”
『夕食は、またお預けか……』
 ワクワクするゼロを尻目に、ソラは何度目か判らないため息をつきつつピア・フォンでミッションルームにアクセスする。
「ソラりん大変! 円盤生物の大群と大型の円盤生物が最終防衛線を突破したよ。サヤりんとリーダーりん、ソラりんで出撃だって」
「え、タカフミさんは?」
「タカフミりんは、下痢で動けないって」
「ラジャー! では直ぐに」
 栄養相談室を出ると梓ママが立っていた。
「あんたも災難ね。空きっ腹過ぎても満腹でも目が回るだろうから」
 ソラにチョコレートバーとゼリー飲料を差し出す。
「料理は冷めないようにしておくから。気をつけて」
「ありがとうございます。行ってきます」
 生活棟から地下格納庫へのエレベータの中でチョコレートバーをかじるソラに、ゼロが話しかける。
“タカフミが下痢ってのは、多分ウソだな”
『え、なんでそんなこと言うんだい?』
“はあっ? お前、気がつかなかったのかよ! 会見場でのあのリーダーのスゲェ怒気と殺気! サドラやテレスドン程度のヤツなら一発でビビッて逃げ出すぜ”
『冗談だろ。そんな大げさな』
“だあっ! あれに気づかなかったのかよ? レオンとヒトミがミッションルームへスタコラ逃げ戻ったのも、帰っていいと言われたチーフの半端ない安堵も?”
『……すまない、全然わからなかった。テラがリーダーを見てたキラキラ目がなあ』
“だあっソラっ! そんなんじゃダメだぜっ。緊張感まるでナシじゃねえかっ!”
 ゼロは呆れた。ソラは共に勇者への道を歩む、互いに倒れることの許されないパートナーだ。ゼロにはないクールさや知的な行動、そして邪悪には徹底して戦う心強い相棒だ。
 が! これが弟のテラや恋人のウミが絡むとからっきしだ。
 地球で最初に出会った時に、自分をウルトラマンだと呼んでくれたソラ。共に戦い始めて春には三年になるが、この相棒はまだまだ計算出来ない面白さを抱えていると見える。

「ソラ、遅いっ!」サヤに怒鳴られつつもソラがヘルメットとグローブを着けワルキュリアのコクピットに乗り込むや、真柴リーダーの操縦で希望のツバサは太平洋を目指す。
「円盤生物アンペーナ確認。それに円盤生物ガレリアスです!」
 スペーシーからの映像を解析していたソラが叫んだ。
“ガレリアスか。ヤツは地球の装備じゃ厳しいぜ。ソラ、ユニットオフしたら行こう!”
『ああ、ガレリアス相手じゃハイパーディメイションでも簡単には……って!?』
 真柴リーダーの駆る希望のツバサはアンペーナをガン無視でガレリアスに突っ込む!
「サヤ、ソラ、まずは本丸から落とすわよ! ハイパー・ディメイション・システム、スターティング・オーバー!」
「え〜っ?!」
“マジかっ!”
「ガレリアスをフリージング・クレッセントで? いくら至近距離でもそんな無茶なっ」
 サヤのみならずゼロもソラも、真柴リーダーの超至近距離からのフリージング・クレッセントに絶句する。文字通り粉砕された巨体の破片を突き抜け急上昇する希望のツバサ!
“ラーダへの怒りの八つ当たりたぁヤツもついてねえな。おっ? やっぱスペーシーは毎度ながらザルだな。もう一匹ガレリアスかよ!”
 希望のツバサ目がけ突っ込んできたのは、まぎれもなく新たなガレリアスだ。決め弾の尽きた希望のツバサが三機の超戦闘機に分離し回避するや、ソラの左胸からまばゆい光が溢れ出す!
『行く気満々だね』
“空きっ腹で悪いな。だが梓グレートママの晩飯は最高にうまくなるぜぇっ!”
 こうなってはもはやゼロしかガレリアスには立ち向かえない。ソラのオッド・アイとゼロの金色の瞳が重なり、ウルトラ戦士の若者が光を裂いて夜の太平洋上に出現した!


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