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2017年05月16日21:19

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茨城弁

05/11(木)『詩人会議』読者会  05/13(土)詩人会議実作教室   05/14(日)千葉詩人会議の朗読会(我孫子から近い徳満寺)と、一日あけて3連続だったので、それなりに疲れた。

日曜日の朗読会は人間の間引きの絵で有名な徳満寺で行なった。柳田国男はこの絵に衝撃を受けて民俗学の道に入ったと著書に書いているそうだ。城侑さんの詩「徳満寺界隈(「朝早く」「こわい絵」の二編から成る)」にも描かれている利根川の景色をみながら巨大な橋を渡って行った。奥さんの城千鶴子さんも参加された。帰りは雨も降り始めたが、風に水面が細かに揺れ、黒雲に覆われた空の底を流れる利根川は迫力があった。

千葉県のはずれの布佐駅から歩いたのだが、利根川を越えると茨城県である。そこでNHKの朝ドラ「ひよっこ」の話になった。私はかなり気に入っていて、どちらかというとどん臭い感じのヒロイン(有村架純)が田舎でも、集団就職先の東京でも語る茨城弁が可愛いと思う。その母親役3人(木村佳乃、羽田美智子、柴田理恵)が番宣に出てきて「泣けるシーンが多い」と言っていたが本当で、私はしょっちゅう泣かされている。歳をとった面もあるかもしれないが、しかし内容がいいと思う。

私が中学・高校の頃の話だ。私の初めてのバイトは中学を卒業した春休みだったが、コージ・コーナーのケーキ工場だった。そこに集団就職してきた少年たちは焼いているパイについて「ほれ、お前、高校へ行くんだっぺ。数を数えてみれや。算数できんだろ?」みたいにイジられた。私は貧乏で高校へ行けないかと思っていたので、高校進学はとてもうれしかった。だから彼らに悪いような気がした。彼らは仕事が終わるとバリッとした背広を着て遊びに出かけた。それはそれでカッコよく、金を稼ぐとはこういうことだと思った。でも、今考えてみればやはり子どもだったと思う。

安倍首相は高校の授業料無償化を憲法改正のエサにしようとしている。だが、現憲法でこそ教育費の無償化はしてなきゃいけないだろう。話がそれた。ヒロインたちが作っているトランジスタラジオはもちろん当時は買えなかった。裕福な友人の家にはあったが。それが普通の時代なので今とは違う、貧しさの明るさがあった。その世界が輝いて見える。少女たちはみな美人というわけでもないが、みな存在感があって、毎日見ごたえがある。多分台本がよいのだと思う。視聴率はあまりよくないようだが、深みを感じさせる朝ドラだ。
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