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2017年02月11日15:24

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東谷暁の「預言者 梅棹忠夫」を読んだ

東谷暁の「預言者 梅棹忠夫」文春新書 去年12月刊を読んだ。「知的生産の技術」で知られる梅棹氏は現代の社会にいくつもの予言を行って、それが次々に的中して行った。

1957年に書いた「文明の生態史観序説」は、まだ復興が途上にあったときに戦後日本の経済的繁栄を予告したが、70年代には日本経済はGDPにおいて西欧諸国を追い越しただけでなく80年代になるとアメリカをすら脅かした。

さらに50年代末にすでに中東が世界の政治を揺り動かす震源地になると予測した。

1963年に発表した「情報産業論」は、情報を集め加工して売るという「情報産業」は他の産業を圧倒して急拡大すると言った。

1974年に刊行した「地球時代の日本人」では地球の裏側で起こったことが即時に日本に影響を与える時代が生まれようとしていると言った。

200年代になって梅棹は「日本文明も終わりに近づいた」と語っている。この言葉は彼の一連の預言と同じく高い角度を持って実現するのだろうか。

著者は梅棹氏と同じ年齢で、彼の仕事の編集に携わった人である。彼が挙げている梅棹氏のいろいろな著書を読んでみたいという思いに駆られる。





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