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2023年07月01日15:41

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7月の詩と 半分終了の朝ドラ

7月になりました。で、7月の詩を。

先月は詩人会議の運営委員会、『冊』合評会、詩集編集や刊行に伴う発送作業など忙しかった。というわけで、駆け込み詩作の言い訳には事欠かないのであるが、詩集を出したばかりということもあり、普段からこんなふうに駆け込みをしていたら、よい詩集ができるはずがないではないかと思われてくるのである。

今回の詩は、詩集『二の舞』のあとがきで「幸福でどこが悪い」と居直ったこともあり、幸福について書いてみた。発送に忙しくギリシャ語も中断していて、久しぶりに『二コマコス倫理学』を読み始めると、幸福とは何かがまた論じられていて、刺激を受けたこともある。

幸せ姉妹は幸福と幸運という設定にしたが、幸運というのは倫理的に非難されがちである。確かに何の努力もせず、宝くじで大金持ちになりたい、という「運」依存というのは感心しないが、幸運はそれ自体が責められるべきものではないと私は思う。「アガトン」(善、よいこと)の中にアリストテレスは「幸運」も含めている(むろんそれは最終的に目指すものではないが)。そうした現実受容性はアリストテレスのよいところだと思える。岩波新書でアリストテレスについての新刊が出たので読んだ。それは別の欄にて書きたい。

ちょうど半年が経過したわけだが、NHK朝ドラの「らんまん」も半分が終わった。こんなに面白いのは久々で、泣いたり笑ったりと楽しませてもらっている。中でも印象的なのは、これまで大河だ、朝ドラだ、としょっちゅう目にしてきた松坂慶子がすばらしかったことだ。「分家の分際で」に始まる封建的でお家第一の生き方を貫こうとするものの、孫のやむにやまれぬ生き方を、ついには承認せざるを得なくなる心の変化を刻々と表現していくが、そのポイントで常に感動的だった。すごい女優だったんだなぁと改めて思った。牧野富太郎博士はこの後どんなふうに生きていくのか、も楽しみだ。

http://kamitelyric.web.fc2.com/month-poem-latest.html


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