きっかけはこぎん刺しである。
これは青森に伝わる伝統工芸であり、冬の間、雪で農作業が出来ない農家の人たちが始めたといわれる。
以前から薄く興味を持ってはいたのだが・・・とりあえずきかっかけがなく今までやらずじまいだった
先日、仕事で青森、鰺ヶ沢、深浦方面に行ったときになんか初心者用のスタートキットみたいなのを買って作り始めたというわけだ。
折しも朝ドラ「舞いあがれ」中で主人公の舞ちゃんが、模型飛行機を作って竹ひごを曲げるのに工夫したりとかしてて・・・うまい具合に気分にシンクロしていた
この手の工芸、民藝っていうのはやってみてはじめてわかることが多い!
この試みの目的は別に凄い作品を作るというような事ではなく、伝統工芸の本質を掴む事。また、そこに至らなくともその一端に触れる事である。
どうもこの糸のテンションってヤツが、なんらかの必然性を持っているように感じられ・・・また、この生地や糸の感じは例えば、絹の着物の繊細な刺繍とは全然違うし・・・
ひょっとして、こぎん刺しというのは美しい模様を作るというよりは・・・野良着の布地を補強する目的なのではないか?・・・そう、アップリケや繕いのように・・・そんなことを思い、ネットとか文献で調べるとやはりそうらしい・・・そもそも貧しい農村地帯に絹織りの晴れ着など存在しないだろう・・・
その他にも粗い生地を抜ける風を防ぐ、つまり防寒のためでもあるらしい。
青森の冬は信じられないくらい寒い。
テレビでは舞ちゃんが大人から教わり、蝋燭で炙りながら竹ひごを曲げている
そんなこんなで、こぎん刺しを通して僕はいろんなことを学ぶ・・・
ふと近所の温泉に行ってくつろいでいると・・・
この籐細工の椅子ってどうやって組むのだろう?とか・・・・
この傘の造形の巧みさときたら・・・
この縄目の複雑さはいったい・・・
或いはこのコケシの目地のきめの細かさはいったい・・・
おおよそ、この世界にあるほっこりであるとか和むものというもの即ちホスピタリティを齎すものは、途轍もない緊張感によって支えられていることがわかる。
或いは繊細な技であるとか・・・
先日、ちょっと病院にいく機会があった。
看護婦さんが患者さんの駆け寄り、膝をついて・・・というかリノリウムの床に正座して患者さんの言葉に耳を傾けていた・・・
その所作の美しさに僕は息をのんだ・・・
さて、先日のことだが、久しぶりにJアラートがなった・・・「宮城、山形、新潟の人は屋内に逃げてください。出来るだけコンクリートや頑丈な建物に逃げ込んでください」
その後、仕事がらみでステークホルダーからのメールが続く・・・
新幹線・・・地下鉄が止まる・・・おいおい、舞ちゃんは一体どうなるのだ
結局は日本上空は通過してないと・・・はて?、宮城、山形、新潟とかえらく具体的な指示をしながら・・・
いったいなんなのだ!・・・Jアラートの確度とは?
こぎん刺しのように攻防兼ね備えた素晴らしい文化を持つ日本の防衛能力とは一体・・・
(これ、まだ韓国から情報が来てた時代はもっと確度が高かった・・・国防費増やしてPAC3配備するより、日韓関係改善の方が大事なんじゃないか🤔)
朝ドラが・・・・
ああ、朝ドラが・・・
朝ドラが・・・
ミサイルじゃなくて、僕が飛んで欲しいのはスワン号なのだ・・・
とはいえ一方で平和に朝ドラを見てられるってことは、それを緊張して見守っていてくれている人がいるということなのだろう
池の中で眠る鯉・・・
僕はこの歳まで鯉が眠るなんて知らなかった・・・
とまぁ、そこまでだと単なる観察だ。
ふーん、そうなんだ!で終わりだ。
スナップっていうのはその先、つまり洞察が大事なのだ
たかがスナップ、されどスナップ、僕はスナップ写真というものは市井の人々の慎ましい生活を切り取る眼差しの民藝と定義している。
(まあ、ちょっと大袈裟かも知れないが・・・
)
よく見ると身体の大きいやつが、小さいやつを守っているようにも見える・・・
安心と安全とは根本的に違う
そしてホスピタリティとは信じられないくらい繊細で強固な緊張感に支えられている。
僕は何度も観察と洞察を繰り返す。
強いものに守られる事よりも、弱きものを庇う時の方が不思議と強くなれるもんだ!
プリファブ・スプラウトでナイチンゲール♪
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