mixiユーザー(id:28703480)

2020年02月09日07:15

177 view

ビコーズ

地下鉄のアマチュア・オーケストラのポスターに感動したわーい(嬉しい顔)

フォト

これはドビュッシーの交響曲「海」を図案化したものだが、その水の飛沫のような部分に漂う音符がメロディに符合していたからだ。
このビジュアルイメージは葛飾北斎の富岳三十六景からヒントを得ていて、実際にドビュッシー自身もオーケストラのスコアの表紙にこの絵を指定している。

ドビュッシーが北斎のこの版画から曲想を思いついたかどうかは定かではない。
フォト

信じられないかもしれないけど、この名画のビジュアルイメージは被災地では暗黙の了解として禁忌(タブー)とされていた時期がある。

そしてこのイメージは今、津波の被災地では避難所の図案に使われている。

このベルリオーズ〜ドビュッシー〜ベートーベンの流れにも意味があって、「謝肉祭」即ち感謝から「海」にいき「田園」というのも実際の津波の被災地に符合している。
震災から9年経ち人々は海に向き合い、そして仙台の津波の被災地は広大な水田になった。
僕が感動しているのは巧みなデザインセンスについてばかりではなく、海と向き合えるようになってきた僕を含めた人々の心についてもだ。

歌川広重の「大はしあたけの夕立」という作品だ。
フォト

僕はこの作品がすごく好きで、オマージュをよく撮る。
フォト

自然と戦う人間の姿が好きなのかもしれない。

そしてその光景はずっと昔から変わらないんだろうと思う。
洋の東西も問わない。
今、東京でやっている写真家ソール・ライターも雨や雪の中のスナップが上手い人だ。
伝説の写真家を引き合いに挙げるのは、烏滸がましいが僕はすごくシンパシーを感じる。

さて、そんなワケで久しぶりに雪が降った北東北へ・・・
フォト

フォト

フォト

フォト

フォト

フォト

フォト

雪の北東北の生活っていうのは、外から眺めてる分には綺麗で幻想的だと感じるかもしれないが、実際は過酷なものだ。
ちょっと驚いたのはマスクをしている人があまりいない事だ。
勿論、北東北のドラックストアでもマスクは品切れ状態だ。
「秋田っていうのは、秋田杉のスギ花粉がとんでもねえんだ・・・今、マスク使ったら春どうすんだ?今は雪かきでそれどころでねえ・・・」
まあ、冗談めかした会話の中であるクライアントが話していたことだがわーい(嬉しい顔)
北国の人っていうのは本当に強い。
フォト

モノっていうのは奪い合うと足りなくなり、分け合うと余る・・・
それは僕が震災時に経験した貴重な体験であり、教訓でもある。
フォト



ここ北国では毎年大雪に見舞われる。
それは都市の生活から考えると、毎年大規模自然災害がやってくるようなものだ(冗談でも大袈裟でもない)。

知識ではなくタフな知恵は都会の人間の比ではない。
いぶりがっこ、きりたんぽ・・・食の保存の知恵、それはそのまま過酷な自然環境の中での生命の保存の知恵だ。
フォト

フォト

フォト


なまはげなんかもきっと大切な風習だ。
厳しい自然環境の中で人間はどうたち振る舞うべきか?
コミュニティ保存の為の知恵、倫理観の継承だ。
フォト

フォト


フォト

フォト

そんな中、人々は逞しくユーモラスにシリアスに生きている。
フォト

フォト


ビートルズにビコーズという美しい曲がある。
これはベートーベンの「月光ソナタ」の逆再生である。

これは少々うがった見方かもしれないけど、チャック・ベリーの「ロールオーバー・ベートーベン」をそのまま演じてみたんじゃないか?
ベートーベンをひっくり返せ!!
北国の人間の冗談は結構キツイ!!ビートルズはイギリスのリバプール出身だわーい(嬉しい顔)イギリス
そんなユーモアではないかわーい(嬉しい顔)

ビートルズを聴きながら北国の車窓を眺めていた。
フォト

フォト

フォト

フォト

フォト

フォト





13 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する