佐渡裕の「棒を振る人生」PHP新書 今年10月刊 を読んだ。前半はオケの指揮に関する具体的な指示で、ときには「そこのアクセントは、レモンを切って、そのしぶきがパーッと、こちらにかかるくらいの強さがほしい」とイメージを伝える。あるいは「ここで祈りを捧げるような音がほしい」と求めたときは、たとえばドミソの和音のうち「ドとソの音を少し強調してほしい。ミはそのままで自分がいちばん心地よいところで!」と言う。その他示唆に富む記述に満ちている。
後半は1万人の第9や「題名のない音楽会」で音楽の底辺を広げる運動を語っている。
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