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2012年11月07日19:17

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晩秋のCDグラフィック

 会議のため出張した高速神戸駅東口の地下街で、ワゴン売りされている出所不明のCDやDVDを冷やかしていたら、CD−GことCDグラフィック画像が楽しめますと銘打ったクラシックが4種類見つかり、ワゴン売りCDならではの1枚298円というお値段もあり4枚とも買って、いま帰りの電車の中でこの日記を書いています。製作はSUN-PLANNING.Co.,LTDとされていて、CD番号と曲目・演奏者は下記のとおりです。

SLG−1089
ベートーヴェン「皇帝」
 バックハウス(P)イッセルシュテット/ウィーンPO
ベートーヴェン「交響曲8番」
 クレンペラー/フィルハーモニアO

SLG−1090
シューベルト「未完成交響曲」
 ワルター/ニューヨークPO
シューベルト「死と乙女」
 イタリアSQ

SLG−1091
シューベルト「冬の旅」
 プライ(B)エンゲル(P)

SLG−1093
ヴィヴァルディ「四季」
 ストコフスキー/ニュー・フィルハーモニアO

 ご覧のとおりどれもステレオ初期の名だたる名盤で、僕もLP時代から馴染みの深い演奏ばかりですが、上2点はたくさん枚数が残っていたのに下2点は僕が買ったのが最後でしたし、番号を見る限り少なくとも1092でもなにか出ていたはずです。1090と1091の2枚にシューベルトの交響曲・室内楽曲・歌曲が収められていることからすれば、おそらくシューベルト以外の作曲家の曲ではないでしょうか。それを考えればベートーヴェンも1089の1枚だけというのは考えにくく、少なくともあと1枚、1088番でなにかあったのではないかと推察されるところです。

 CDグラフィックはご存じのとおり、CDのサブコード領域と呼ばれる余白の部分に静止画のデータを加えたもので、音声は通常のCDプレーヤーで再生できるのに加え、対応した機械で再生すればTVに16色の静止画を映し出せるというものでしたが、もう新しいソフトは出ていないはずです。DVDが普及する以前にカラオケソフトが多く出ていて、DVDの登場後も音だけなら普通のCDプレーヤーでも聞ける点が便利だったため、かなりの期間店頭に残っていたものの、最近はさすがに普通のCD店では見かけなくなりました。
 なにしろ80年代後半に新型だったゲーム機のPCエンジンやメガドライブがCD−ROMに対応した時点で再生機能が搭載されたのですから懐かしい話で、圧倒的にカラオケが多かったとはいえ、それ以外にも面白いソフトも出たりしました。クラシックでは当時の人気番組だった名曲アルバムの音源に、番組と同様にテロップが流れる画像を加えたものがポリドールから10枚ほど出ましたし、ビクターでデビューした千住真理子によるヴィヴァルディの「四季」も通常盤の他にCDグラフィック版があって、これは通常の16色規格の上位互換の256色規格であり、メガドライブの後継機種であるセガサターンを使うとはるかに豊かな色彩が楽しめたものでした。また演歌やポップスの8センチシングルにも歌手の画像や歌詞のムードに合わせた画像を入れたミニアルバムが出ていて、店頭で見かけるたびに面白がって買ったものでしたが、さすがにカラオケで歌っている別人歌手とは違うなあというのを特に演歌などでは感じると同時に、やはり歌は歌詞がわかってナンボのものだというのをそれらのシングル盤の表現豊かな歌唱は教えてくれもしたのでした。まあ精神年齢に問題のある僕は、ジャンルを問わず大半の歌がテーマにしている大人の恋の機微みたいなものが苦手なので、どうしても歌曲には距離を置いてしまうのですが(汗)

 それもこれもすでに前世紀、もう20年近く前のことになった前の震災の時点でさえ新たなタイトルが出なくなっていたCD−Gに、よりにもよって神戸の地でお目にかかるのですから世の中はわかりません。さてどんな画像にお目にかかれるか、帰ってのお楽しみです。
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