オススメ365。"行商人の一人は回想する。寝ても覚めても本だった。本を読むことが好きで選んだ道ではなく、本を待つ人たちのために本屋になったのである。村人は本を届ける職人だった。"イタリア、トスカーナの山奥の村"モンテレッジォ"に存在した本の行商人
オススメ364。"本書は現在の世界についての膨大な一本のコラムである。世界中で変化を促進している重要な力を明確にし、人々や文化に対するその影響を説明し、もっとも適切と思われる価値観と対応を見いだすという狙いがある"【思考の為の一時停止】を提案す
オススメ363。"百年の孤独を運命づけられた家系は二度と地上に出現する機会を持ちえないため、羊皮紙に記されている事柄のいっさいは、過去と未来を問わず、反復の可能性のないことが予想されたからである。"世界中で支持され、ラテン文学ブームを巻き起こし
オススメ362。"そうだとすれば、その眼はそれらほとんど無限に近い空間×時間のユニットのなかからゲームのように任意の現実を選びとって、人類史をどのようにも組みかえることができよう・・"1979年に発刊され賛否の起きた本書は著者の一つの集大成的な魅力
オススメ361。"だからこれは最初の『反逆の町のシンボル、周りのすべてが崩れ落ちているときに、何かを作り上げた、その象徴なんだ』とアフマドは説明した。"混迷するシリアで秘密の図書館を作り、知の力を暴力の盾として闘おうとした人々を描く本書は、絶望
オススメ360。"台湾と日本は違う。韓国とも違う。もちろんそうだけれど、違うのに隣国にも同じような問題がある。だけでなく、その問題を異なる角度から考え解こうとする人たちがいる、とわかるだけでも、どんなに心強いことだろう。"ソウル編に続く本書は【
オススメ359。"家事や育児に忙しい毎日、ほんの五分でも手を休め、名画が紡ぎ出す物語に耳を傾ければ、もっと世界が広がるかもしれない。"ツイッターで #名画で学ぶ主婦業 として発信された主婦の心のつぶやき、叫びを宗教画、神話画等と分類し解説を加えた本
オススメ358。"なにか眼のあたり幻でも見ているように、彼は低声に叫んだ、ー二度叫んだ。といっても、それはもはや声のない気息にすぎなかったが。『“地獄だ!地獄だ!"』。著者の実体験をもとに西洋文化の暗い側面を描写し『地獄の黙示録』に翻案された事
オススメ357。"『出ていくなんてできない』と、Kが言った。『ここにとどまるためにやって来た。だからここにいる』"20世紀を代表する作家の1人と評価される著者の死後に発刊された長編3作の内で【最も長い作品】である本書は、測量士として城を目指すKと、周
オススメ356。"人によっては彼が別人のようになったのを見て笑ったが、彼はそういう人たちを笑うがままにしておき少しも気にかけなかった"描写の巧みさとユーモアで知られる英国の国民的作家が1843年に発刊した本書は最も有名なクリスマス文学としてだけでな
オススメ355。"私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない"17世紀の数学者の謎に満ちた言葉への挑戦をめぐる【数学界の一大叙事詩】である本書は、ピュタゴラスから始まりワイルズまでの知を求め続けた人々
オススメ354。"そのときです、窓の鎧戸の隙間から射し込む月明かりのおぼろな黄色い光のなか、わたしはあの者を見たのですーわたしが創造したあの哀れな怪物を。"執筆当時10代だった著者が1818年に匿名で出版した本書は映像化の中で内容が変容してしまった現
オススメ353。"僕がトースターを、それも電気トースターを作りたい理由は、電気トースターが【近代の消費文化の象徴】であるように思えるからだ。(中略)必要なものと不必要なもののボーダーライン上にある、多くの製品の象徴なんだ"卒業制作の為に、まさかの
"『これが君の図書館だよ。ささやかだけどね』彼女の反応をそっと見ながらヒルシュが言った。図書館と言えるほどのものではなかった。本は八冊しかなく、ずいぶん傷んだものもある。でも本は本はだった"アウシュビッツに存在した図書館の話を描く本書は人の尊
番外オススメ。18世紀のツンデレ名作小説【高慢と偏見】読後に、ある種の現代版正統派アレンジとしての【ブリジットジョーンズの日記】を楽しむのは定番かもしれませんが。変化球的に意外にオススメしたいのが映画化もされた【高慢と偏見とゾンビ】。いやー。
オススメ351。"憎むことの反対は、愛すること、許すこと、理解しあうこと、感謝することでしょう?世の中がみんな、非難し合うかわりに話し合い、憎むかわりに許し合えば、戦争なんて起らないと思うよ"1960年代に発刊された本書は平易な文体で戦禍からの再生
オススメ350。"獲得したものを数えるのではなく、彼らの厚情により、被らなくてすんだ不幸を数えれば、それは獲得したものとちがい目に見えないが、いっぱいいっぱいあるのではないか。近いと大きくて掴めないが、遠いとぎゅっと掴める"第150回直木賞受賞作の
オススメ349。"暗鬱たる偶像よ、私は世を避けてあなたと一緒に暮らす覚悟を決めた!私は人間を辞職する"1886年に発表され、アンドロイドという呼称を初めて使い、後のSF作品、近年では押井守監督の映画イノセントに強く影響を与えている本書は、約130年前に書
オススメ348。"こんなすごい日本人がいたことを皆さんにお知らせしたいと思い、是非本にまとめたくなったのである"著名な天文学者でもある著者による司馬江漢の多才な魅力を紹介した本書は画業はもちろん、地動説の啓蒙や様々な奇行や交流を文献から客観的に
オススメ347。"そういえば、いつだったか彼はこんなことも言っていた。会話といえば犯罪自慢ばかりの刑務所の世界から、読書会はいっときなりとも逃避させてくれる、と。"刑務所の読書会にボランティアとして参加したカナダ人女性の一年間の体験記であり、そ
オススメ346。"広くひろがり回転する天の彼方へ 溜息は舞い上がります。わたしの心から漏れ出た吐息です。"『神曲』の著者が26〜27才の時にベアトリーチェという女性に向けていた切実な(恋愛ではなく)恋心を42章の詩集にしたためた本書は、その尽くせぬ想い、
番外オススメ。"闇汁の催しに群議一決して、客も主も各物買ひに出づ。取り殘されたる我ひとり横に長くなりて淋しげに人々の歸を待つ。"正岡子規他、ホトトギスメンバー約10人が闇汁に興ずる様子が図解ともに記されている本書は、鍋の美味しいこの季節にこそ読
オススメ345。"時代を超えてあらゆる人間の生に訴えかける物語は存在している。それらはもはや単なる現実逃避ではない、すでに現実を超えているのであり、いわば『現実飛翔』へのパスポートなのだ!"【小説・マンガ・創作の機能と歴史】をハイ&サブカル交えて
オススメ344。"本は情報を伝えるための媒体ではなくなりつつあるように感じる。では、本がなにを伝えられるかというと、かなり強引だけれど、こころであり、気持ちだと思う。"従兄弟の死をきっかけに一人出版社を起業した著者による本書は所謂起業本というよ
オススメ343。"『あともう少しで完成だ・・わたしはついにブギウギを、この絵にとらえたんだ』ミスターオレンジは両手をパンとたたくと、立ち上がった。"第二次大戦を舞台にオランダの作家が描くNYに住む少年と外国人作家との出会いと成長を描いた本書は、想
オススメ342。"与圧服を着用した雄犬と、雌犬が。宙から地球を見下ろして、ふたたび地上に帰った。イヌ族の生誕した大地に。それは二頭のイヌだった。それぞれの名前は、雄犬がベルカで、雌犬がストレルカだった。"20世紀を軍用犬という視点で切り込んで紹介
オススメ341。"私はロマンティックなんだよ。バーニー。夜中に誰かが泣く声が聞こえると、いったい何だろうと思って足を運んでみる。(中略)だから君は優秀な警官であり、私はしがない私立探偵なんだ。"訳者の熱い想いが込められて2007年に新訳された本書はハ
オススメ340。"俸給もほんのわずかでしたが、受持ちが標本の採集や整理で、生れ付き、好きなことでしたから、わたくしは毎日ずいぶん愉快にはたらきました。"自伝的な作品と言われる表題作他が収められた本書からは国民的作家とされる著者の多様な魅力、そし
オススメ339。"なぜ書物というものは著者だけの遺産としてしか残されないのだろう。幻の出版社といえば聞こえはいいが、実は本を作った人間のことなどこの国の『文学史』は端から覚えていないのではないか。"かって実質一人で拘りの詩集を採算を度外視して出