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2026年05月25日04:53

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絶好調のキオクシアは買いなのか、予想PERは超割安を示すが

 先週末、日経平均株価が爆上げし、また新高値をつけた。それにもかかわらず、日経平均のPERは18倍ほどだ。一時は20倍を超えていたので、新高値でもまだ株価は割安のように見える。

◎PERは重要な投資尺度
 僕が株式投資を始めた当初、株価判断の尺度としてPER(株価収益率)が重要であることを痛感した。勢いだけの株を買っても、PERで極端に割高になると、いずれ下落し、元のPER水準まで戻ることを知ったのだ。むろん、この節理を知ったのは、PERを知ろうともせずに株を買い、結果、痛い目を見たからだ。
 しかしPERが単純に尺度にできない業種があることも学んだ。海運株や資源株(かつての商社株)だ。いわゆる市況産業と呼ばれる浮き沈みの激しい業種である。
 市況が好調の時は巨額の利益を挙げ、したがってPERは低下する。しかし市況が悪化すると、減益どころか大赤字となる。だから通常でもPERは割引される。日本郵船など、海運市況絶好調時にはPERが5倍以下だったこともある。

◎予想PERは7倍に切り下がったが……
 日経平均株価が新高値をつけた推進役が半導体のキオクシアである(写真)。キオクシアは去る15日、市場の予想を上回る絶好調決算を発表した。同社は今27年3月期の予想を公表していないが、市場予想平均では実に4兆2164億円もの巨額になる。利益トップのトヨタの純利益予想3兆円をはるかに上回る。
 この絶好調決算を歓迎し、週明け月曜日18日の市場はストップ高で応えた。翌日こそ押したものの、20日水曜日からはまた大幅高となっている。21日には上場来高値の5万9420円をつけてもいる(図=株価チャート)。
 この決算発表を境に、同社のPERは大きく低下した。発表前は前期(26年3月期)ベース約50倍だったPERは、発表後の今期(27年3月期)市場予想平均で7倍にまで低下した。AI関連で快調に値を飛ばす東京エレクトロンやアドバンテスト、フジクラが30倍台なのに対し、いかにも割安に見える。ちなみにこれらのAI関連株並みに買われるとすれば、キオクシアの株価は20万円を超してもおかしくない、と言える。

◎東芝を苦しめた市況悪化時
 しかしたぶん、そうはならない。
 同社はほとんど半導体メモリNANDの一本足経営だ。そして半導体メモリは、典型的な市況商品である。今は、需給逼迫でかつてない高値で飛ぶように売れているが、シリコンサイクルで市況悪化に転じると大幅減益、赤字決算に追い込まれかねない。
 実際、同社は東芝から分離設立され、上場されたのだが、メモリ市況の悪化に飲み込まれて東芝は一時期、倒産寸前に追い込まれている。東芝から分離されたのも、東芝にすれば「厄介者」を弾き出し結果である。

◎エルピーダメモリの倒産の教訓
 また思い出すのは、2012年2月に倒産したエルピーダメモリだ。DRAM専業の同社は、市況悪化に苦しみ、何度も大幅な欠損を出し、あげくに資金ショートして会社更生法申請に追い込まれた(写真=会社更生法申請の記者会見で頭を下げる経営陣)。
 つまり直近の絶好調業績も、信じ切れない観があるわけで、機関投資家の中には同社への投資に二の足を踏む向きもあるという。実際、同じ絶好調の世界メモリー2強のサムスン電子とSKハイニックスのPERもキオクシアと同水準だ(図)。

◎公募価格から40倍以上になった
 苦い思い出として蘇るのは、僕も一時期エルピーダメモリを保有し、倒産=株価1円に巻き込まれたことだ(写真=会社更生法申請の記者会見で頭を下げるエルピーダメモリ経営陣)。
 羮に懲りて膾を吹くというが、この苦い記憶があったので、24年12月にキオクシアのIPOがあった時、一時は証券会社に申し込みを済ませながら翌日に撤回してしまった(26年1月12日付日記:「半導体メーカー『キオクシア』の後悔;AIブームを予見できずIPOの申し込み撤回という失敗」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202601120000/を参照)。
 公募価格は、1株1455円だっから、直近の株価はその40倍以上である。
 逃がしたドジョウのあまりの大きさに、今も悔しい思いは拭えない。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
 写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202605250000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。

昨年の今日の日記:「トランプ政権、ハーヴァード大学の留学生の受け入れ資格を剥奪の暴挙、アメリカを弱めるつもりか!?」
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202505250000/

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