風吹きすさぶ荒野に連れてこられ私刑にされる男女。女は十字架に架けられ男は逃げだす。男の逃げだした先には別の組織がいて、銃を盗んだ男は狙いを定めるが、照準器の先には十字架に架けられた女の姿があった。
未見の若松孝二の監督作の中で本作が一番見たかった映画。荒野を密室に見立てる、という前衛的な表現が気になっていた。
見たかった映画ではあるが、うーむ、そんなに面白くはないな。荒野を密室に見立てる、というアングラ演劇のような演出も慣れるとどうってことない。
基本モノクロ映像で突如カラー映像になる演出にハッとするが、この頃の若松孝二の映画ではよくある手法。カラーだと生々しく、モノクロだと抽象空間のような妙な臨場感がある。本作はそういうパートカラーの手法も効果的。
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