聖職者の家庭に生まれた少年が自分が同性愛であることを両親に告げ、同性愛矯正施設に入り非人間的な治療行為を受けるも逃げ出した、という実話の映画化。同性愛って治るものなんだろうか。キリスト教は同性愛を認めていないようで、牧師の父親の苦悩はわから
親のいない少年が魔法の力でスーパーヒーローになり無邪気に喜んでいるとスーパーヒーローになれなかった大人が悪党になって現れスーパーヒーローと闘う。まだあるのか、というアメコミのヒーロー実写映画化の雨後のタケノコの一作。マーベルもDCももはやど
高度経済成長期の港湾地区にて、大規模コンビナート建設予定地を不法占拠して住んでいる住人を追い出す仕事を請け負ったヤクザが対立する組と利権争いをして自滅していく深作欣二監督作。明治や大正ではなく現代を舞台に任侠映画っぽいストーリーが展開される
戦後のドサクサの時代で麻雀に命を賭けていた坊や哲が東京オリンピックが中止になった2020年にタイムスリップしてやって来る。和田誠が監督した「麻雀放浪記」は麻雀をあまり知らない自分が見ても傑作だと思う。それを敢えてリメイクするには何か違うこと
薬物依存から抜け出ようとするもままならない息子と息子を救おうと努力するもままならない父親との数年に渡る確執と愛情の物語。最後に文字スーパーで8年間シラフのままである、と出てきて、フィクションにそんな補足説明は要らないよ、と思ったら実話の映画
幕末の京都にて、元は長州の侍だけど今は用心棒をしたり絵を描いたりしてぶらぶらしている男の許へ弟が訪れ倒幕運動へ誘おうとするが、そんなこんなで弟と男に惚れている居酒屋女将を逃すために男は剣を抜いて大立ち回りを演ずる羽目になる。中島貞夫監督久々
集団就職で上京して肉体労働に従事する若者たちがダンプカーを購入する、という夢に向かって一途に働くも色々あって仲間が一人減り二人減り、やがて壮絶な結末を迎える。深作欣二の監督作だけあって感動の青春映画にはならず血と暴力の映画になっているのはさ
世の不条理なことが原因で信仰心が揺らぐ牧師の葛藤と苦しみをイーサン・ホークが演じるポール・シュレイダー監督作。犯罪映画の作り手の印象が強いポール・シュレイダーがこんなベルイマンのような映画を作るとは。前作は「ドッグ・イート・ドッグ」じゃない
ドライブインで行方不明になった恋人を捜し続けている男、その男に接触して来た怪しげな男、事件の真相とその顛末。80年代のオランダ製サイコスリラーで高評価のためハリウッドで監督本人によるリメイクも作られたそうな。本作のことは全然知らなかった。こ
ロシアのクーデターのゴタゴタを救おうとアメリカの原潜がお節介にも割り込んでくる荒唐無稽潜水艦アクション。途中まではさもありなんという感じでそれなりに面白く見ていたが、あまりにご都合主義で非現実的な解決に呆れてしまった。それまで培ってきたもの
多重人格障害の女の常軌を逸した行動を見せるだけのどうってことないB級映画。作りのチープさはテレビドラマのようだ。中田秀夫の監督作とは思えないつまらなさ。「スプリット」とかその続編とかで多重人格を扱ったスリラーで目が肥えた観客にはこの程度では
足の障害のため造船工場を馘首された男が貧困生活から抜け出すために知的障害の妹に売春させたことによって起こる色々なことを苦い笑いで描く悲喜劇。見る前は重くて暗くて悲しい映画なんだろう、と思っていたけどそういう描き方はせずに、とは言えやはり悲し
カフェに座っている男に入れ替わり立ち替わり相談者が訪れ、無謀な条件を突きつけられた相談者たちの人生が交錯していく。そもそもカフェの男は何者なのか。閉店間際に掃除している時も店から出て行かないし、閉店している間はどうしているのだろう。悪魔なん
春秋時代の中国を舞台にやがて秦の始皇帝になる男と奴隷あがりの男とが共闘するアクション巨編。漫画のことはほとんど知らない自分でも本作の原作は知っていて、興味はあるけど長いので敬遠していたが映画は抵抗なく見てしまう。なるほどこういう話だったのか
午前十時の映画祭にて久々の鑑賞。久しぶりに見るとやっぱり面白い。10年以上前に製作20周年記念版みたいなバージョンでも見ていて、その時は子供に銃を向けるシーンが無かったけど今回の上映では存在している。オリジナル版での上映だ。その20周年記念
我らがヒーロー、イップ・マン師匠の活躍を描くシリーズの前作に出てきた敵役がイップ・マン師匠に敗れたその後の活躍を描く番外編。敵役とは言え悪党ではない男が失意に沈んでいるかと思えばそうでもなく、一人息子と健気に暮らしていると街の悪党と闘う羽目
仮面を被った殺人鬼が襲ってくるジョン・カーペンターの昔のホラー映画の40年振りの続編。あれ、これってシリーズになっていて続きもんじゃなかったっけか。最初のしか見ていないからよくわからないや。ロブ・ゾンビが監督したリメイクのは見ていて、あれは
9.11直後のアメリカにて、イラクの大量破壊兵器保持の報によって世論が開戦ムードに湧き上がっている頃、大量破壊兵器保持は米政府のでっち上げである、と言い続けた新聞記者たちの実話の映画化。コメディを作ったかと思えば社会派を作ったりと硬軟の振り
ディズニー往年の名作アニメをティム・バートンが実写映画化。ティム・バートンが監督をするのだからティム・バートンらしさを期待していたのだが、味付け程度にそういうところはあるものの本質的にファミリームービーでしかなく、これだったらティム・バート
キューバ革命以前の暴政に苦しむ人々のストーリーをオムニバス的に綴り、キューバ革命を謳い上げるキューバとソ連合作のプロパガンダ映画。スペイン語の台詞にロシア語の同時通訳のような吹替えが入り、それに対して字幕が出るというのがややこしい。ロシア語
田舎の食堂にやって来た二人組の殺し屋が店員と会話して帰っていく、というだけの短編。何とアンドレイ・タルコフスキーの学生時代の習作で、仲間と共同監督した作品だそうだ。「ローラーとバイオリン」以前の作品があるなんて知らなかった。後年のタルコフス
チェスのことしか頭にない男たちの生態を笑い飛ばす戦前のロシアの無声映画。次から次へと繰り出されるギャグはかなり可笑しくて大笑いしたいどころだけど静かな劇場で起こるクスクス笑いにギャグが空回りしているようだ。こういうドタバタ喜劇が完全に無音だ
警察の通報センターにかかってきた電話を受けた警官が今まさに進行している誘拐事件を救おうとして電話相手と対話しながら奮闘するリアルタイム進行サスペンス、と思わせておいて主人公同様に奈落の底に突き落とされるイヤミススリラー。タイトルのギルティと
温泉街に引越してきた不思議な美少女に恋心を抱いた少年が経験する不思議な出来事と大人になるということ。宇宙人のようなそうじゃないような親娘が巻き起こすちょっとした不思議なことが温泉街の人たちに幸福感をもたらす。ファンタジーのような何かの寓意な
昨年に爆音映画祭にて「特別篇」を見たけどこの度は午前十時の映画祭にて「ファイナル・カット版」なるバージョンを見る。米軍にてUFOの説明会のシーンと主人公が近所の庭から柵を引っこ抜いて自宅に放り込むシーンが増えていて、マザーシップの内部のシー
実在の女性最高裁判事が若い頃に弁護士として担当した男女差別を扱った係争の映画化。アメリカ人なら誰もが知っている女性なのだろうけど、自分はそんな人は知らない。最近見たドキュメンタリー映画の予告編でこの人のことが出てきたけど、タイムリーでもある
「トランスフォーマー」の正義のロボットキャラの一人をフィーチャーしたシリーズ前日譚。黄色いキャラはいたような気がするけどあまり覚えてなく、そもそも「トランスフォーマー」シリーズに愛着も関心もない。まあ一応全部見てはいるけど。で、本作だけどま
第一次世界大戦前夜のブタペストにて、今はオーナーが変わってしまったけど元々は家業であった高級帽子店に就職したくてやってきた女性が知る家族と兄の秘密、やがてキナ臭い空気が流れ一気に戦争へ突入する急転直下の幕切れまで。「サウルの息子」で世界を震
ロシアの貴族の青年が久し振りに故郷へ帰り、美しい少女と知り合い恋心を抱く。妻の不貞に深く傷ついている青年だけど、妻の死去の報を聞きこれ幸いとばかりに美少女に愛を告白する。ところが妻の死去は誤報で何と妻が帰って来てしまった。ツルゲーネフの小説