北海道で蟹の缶詰工場を営んでいる兄弟の苦悩を描く戦前の労働者映画。これも原節子の初期作で末の妹役でほんのちょっとしか出ていない。登場してしばらくは何の役だかよく分からなかった。オープニングクレジットに名前が出てくるのでこの当時でも人気はあっ
原節子のデビュー作ではないもののフィルムが残っている作品の中では最も古い映画だそう。とは言え全編が現存しているわけではなく多分半分くらい。甲子園を目指す野球部に所属していたものの父親の無理解のために野球を諦めた青年だが、コーチと部員の説得に
東宝オールスターキャストによる3時間半超の忠臣蔵映画で前編を花の巻、後編を雪の巻として見せる大作。東宝のそうそうたるメンバーがチョイ役で出演し、オープニングクレジットの出演者の名前が出るところが圧巻。三船敏郎は出ないのか、と訝っていたところ
中国大陸から香港へ越境通学をしている女子高生がちょっとしたきっかけでスマートフォンの密輸団に加わることになり、生活は潤ったものの家族や友人との関係が揺らいでいく。なかなか斬新な話だな、と思って見ていたがパンフレットを読むと実はリアルな話だそ
3DCGによる「ドラえもん」第2弾で前作の直後からストーリーが始まる。とは言え前作の内容はすっかり忘れてしまっている。のび太としずかちゃんの結婚式にのび太が現れず、そんな大人ののび太だが、子供時代ののび太とドラえもんが過去と未来と現在を行っ
グラフィティアートに目覚めてしまった女子高生がある商店のシャッターにグラフィティを描き、怒った店主は罵倒のメッセージを上書きし、負けじと女子高生は受験勉強もせずにせっせとグラフィティをシャッターに描き続け、店主はひたすら罵倒を上書きし、その
転居の為の引越し当日、娘がSNSにパーティーを開催する旨を投稿したことにより家族を捨てて出て行った母親を筆頭に次から次へと人がやって来て、やがてパーティーは時空を超えたカオス状態になっていく。昨年に初めて山本政志の映画を見たのだが、その時は
売れっ子小説家が浮浪者のような若い女を拾って一緒に生活するようになる。女はばるぼらという名前で、性の妄念に取り憑かれた小説家を度々救ううちに男女の関係になっていく。手塚治虫原作の漫画を息子の手塚眞が実写映画化。原作の漫画のことは知らなかった
ハーマン・J・マンキーウィッツという脚本家がハリウッド黄金時代に映画界のセレブ達とやり取りする様をフラッシュバックで見せつつ、交通事故で身動き取れない状態で「市民ケーン」の脚本を書き上げて栄光を手にする迄をモノクロ映像で見せるネットフリック
イギリスと清国とで争われた阿片戦争の勃発と渦中で生き別れになってしまった中国人姉妹の行末を描くマキノ正博監督作。戦時中に製作された映画でラストに画面に向かって扇動するオッサンが登場してプロパガンダ映画になってしまったが、何を扇動しているのか
走り高跳びの選手で将来を嘱望されている体育大学の女学生が交通事故により半身不随になってしまう。生きる目標を失い自暴自棄になってしまう女学生だが子供の頃に習っていたカヌーを再開し、パラスポーツの競技者として再びトップを目指し始める。自分ではス
娘が生まれたばかりの秋田県男鹿市に暮らす不器用な男が伝統行事であるナマハゲに参加中の不始末により離婚され地元にいられなくなり東京に逃げるのだが、東京にも居場所がなくなり数年後に地元に戻ってくる。最近出演作が目白押しの仲野太賀の主演作で、芸名
何度も映像化されている小松左京原作の小説を現代を舞台にアニメ化してネットフリックスで連続モノとして放映し、その後に劇場用に再編集した湯浅政明監督作。原作小説は日本のエンターテインメント小説の最高峰ではないか、と思っている超絶な傑作で森谷司郎
1970年代前半のストックホルムで実際に起こった珍奇な銀行強盗事件の顛末を黒い笑いで描く実録サスペンス。犯人と人質の心情が通じ合う、というストックホルム症候群の語源となった事件だそうだが、その事件というのが実に素っ頓狂で面白い。何故今まで映
釧路湿原近くに佇むラブホテルのオーナー家族や従業員や出入り業者やお客の数年に渡る悲喜こもごもを綴る人間ドラマ。グランドホテル形式ならぬラブホテル形式か。直木賞受賞作の映画化のためかストーリーがとても良い。前作がひどかった武正晴監督ではあるが
子供の黒猫の妖精が森から人間に追われて出ていく羽目になり、そのうちに出会った妖精の集団と仲間として生活していると人間の妖術使いに拐われてしまう。やがて黒猫の妖精は人間の妖術使いと妖精仲間による都市を舞台にした戦いに巻き込まれていく。昨年の今
病で苦しむ末期患者のために安楽死を施す謎の医師を殺人犯として追う刑事だが、ドクター・デスと名乗る謎の医師は入院中の刑事の娘に付け入って刑事と対決しようとする。綾野剛と北川景子のコンビで犯人を追うシリーズもののような単発刑事ドラマ。一時は監督
年齢も住んでいるところも違う3人の女性が「おジャ魔女どれみ」ゆかりの場所で出会い意気投合。ままならない現実に生き辛さを感じつつ3人は共に旅行したり酒を飲んだりしながら現実に対峙する勇気を得ていく。割引で見れる日に「おジャ魔女どれみ」関連の映
ある家族にさくらと名付けられた犬が加わってからの数年間を次男の語り口で描く痛みと癒しのドラマ。矢崎仁司監督にしては珍しいメジャー作品だけどヒリヒリする感じはいかにもな矢崎節。幸福を絵に描いたような家族がやがて失意のどん底へ突き落とされるが犬
19世紀のイギリスの探検家がビッグフットの謎を追うためにアメリカにやって来てビッグフット本人と遭遇し、天涯孤独のビッグフットはヒマラヤに住むというイエティに会うために探検家を呼び寄せたのだが、意気投合した二人は共にヒマラヤを目指す。邪魔をす
東京の郊外で一人暮らしの老婆の日常にふと現れた東北弁を話す自分の孤独な心を人格化した3人のオッサン。そんなオッサンたちと会話する時は若い頃の自分の声で、夫と出会った若い頃から現在に至るまでの半生を思い返しながら生きていく老婆の姿をユーモアと
孤独な少女ムシェットの母親は病気で父親は粗暴。いつも一人で過ごしているムシェットだが嵐の夜に迷ってしまい、助けてくれた猟師に犯され、帰宅したら母親は病死してしまい遂には自分の身にも不幸が重なる。「バルタザールどこへ行く」に続けてロベール・ブ
生まれたばかりのロバが農家に引き取られバルタザールと名付けられて一家の幼い少女が可愛がる。数年後にバルタザールは他所へ引き取られるが逃走し元の少女の家に戻ってくる。美しく成長した少女は幼馴染みの青年より不良少年に惹かれてやがて家族共々没落し
山の神社に剣豪と思しき男達と村の衆が集まりこれから何処かへ戦いに出向きそうな趣きで、集まりの中心人物らしき男が懐から拳銃を取り出して歩き出す。男達は何者で集まった目的は何でこれから何処へ向かうのかは不明だけど大音量の音楽がギンギンに鳴って思
大学の映画研究会の面々が部室から発見された昔のシナリオを基に映画を製作し始め、ワイワイと賑やかに作りながら劇中作として製作中の映画を並行して見せていく青春映画。久し振りの本広克行監督作で劇中作の原案は押井守だそう。「うる星やつら」の不条理な
家出して近郊の中華料理店に住み込みで働き始めた青年が強面の料理長に翻弄されながら友人と母親のピンチに立ち向かうヒューマンコメディ。ポスターなどでオカッパ頭のマ・ドンソクが強烈な印象だったので爆笑出来るコメディのつもりで見たのだが、能天気に笑
富裕層の人々が自分の土地で人間狩りをして楽しむ、という都市伝説をSNSで吹聴している一般人が拉致されて狩りの対象とされてしまう、ということは途中から分かってくるのだけど、まあそういう話のB級スリラー。主人公かと思わせた登場人物が次から次へと
夫が無精子症の為に子供を持てない夫婦が特別養子縁組という方法で子供を授かり育てていき数年後、母親と名乗る女が現れてお金を無心する。その数年前に中学生の少女が妊娠をし堕胎出来ない状態なので特別養子縁組のNPO法人に身を預けて出産をし子供を養子
30年以上前に日本を震撼させた犯罪に使用された子供の声の脅迫音声が自分だったことを知ってしまった男と新聞記者が事件の真相を追うサスペンス映画。ベストセラー小説の映画化だけど小説は読んでいない。グリコ・森永事件をモチーフに独自の解釈でぐいぐい