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2021年05月25日20:30

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子供の四季

『子供の四季』1939年公開、坪田譲治原作、清水宏監督、河村黎吉、吉川満子、坂本武、ら。
5/26〜フランスで一ヶ月間位、清水宏フェスティバルが開かれているらしく。久し振りに清水宏作品を鑑賞、日本が曲がり角に差し掛かった頃の作品か、ラストシーンは子供達が軍歌を歌いながらの完結の為、GHQに削除されたとの事。何とも残念。それでも、兄弟とその家族の暮らしに涙誘うシーン複数あり。流石、清水宏だと思った次第。善太(葉山正雄)と三平(爆弾小僧=横山準)の兄弟物語。反対を押し切って望む結婚を押し通した娘(吉川満子)を苦々しく見詰め続けて長年を過ごした祖父(坂本武)は、祖母(岡村文子)に説得され娘夫婦を許すようになるも、父親(河村黎吉)が病に倒れて牧場経営も傾き。かつて姉妹のような女学生仲間だった母(吉川満子)と若水絹子が互いの家の確執により無言で視線を交わしたり。祖父を演じた坂本武はハイカラ、馬に乗ったり、弓道を嗜んだり、仲間外れにされてしまった孫の為にブランコや木馬を作るという器用さと頼もしさ。次男坊の三平を演じた爆弾小僧=横山準の腕白ぶりが気持ち良く、子供一人が号令をかけると仲間達が続々と駆けて来る光景も爽快、次々と遊びを思い付いて全力で取り組む健気さ、こんなシーンいつ見ても心が和みます。私自身の昭和を思い出すので。道路が舗装され自動車部が溢れる時代になるとそんな光景は減っていくのですね、寂しいです。合資会社、合名会社、複利計算、同業会社の重役を兼務するという法律違反、本家と分家、といった生々しい大人達の世界と確執。子供達の世界。そして大人達の世界 vs 子供達の世界を対比させ、他の作品同様に最後は子供達に寄り添う清水宏の姿勢は一貫しているように思います。
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