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日記一覧

小津安二郎大全
2019年12月31日14:13

『小津安二郎大全』朝日新聞出版2019年3月、松浦莞二&宮本明子。数ある小津評の中でも本書における四方田犬彦の論調が記憶に新しいです。小津安二郎を研究し論文も本も書いて小津安二郎を理解したつもりだったが、ここに来てまた小津安二郎の事が分からなくな

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にごりえ
2019年12月28日14:08

『にごりえ』1953年11月公開、樋口一葉原作、今井正監督、丹阿弥谷津子、久我美子、淡島千景、ら。オムニバスはあまり積極的に手を取りたくはないのですが、このオムニバス三部作DVDを借りて来たのは、今読んでいる「小津安二郎大全」の中で、淡島千景に対し

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散り行く花
2019年12月26日14:41

『散り行く花(Broken Blossoms)』米国1919年公開、トーマス・バーク原作D・W・グリフィス監督、リリアン・ギッシュ、リチャード・バーセルメス、ドナルド・クリスプ、ら。ロンドンを舞台に、ボクサーである愛情通わない義理の父に殺された少女ルーシー(リリア

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噂の娘
2019年12月22日12:05

『噂の娘』1935年、成瀬巳喜男監督、千葉早智子、梅園龍子、藤原釜足、ら。一人の男を異母姉妹が奪い合おうか、という恐ろしい話です。見合い相手を性格が姉(千葉早智子)とは正反対の妹(梅園龍子)に取られてしまっては立つ瀬がありません。「奪い合う」状態で

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ハンガリー動乱について2018年9月に現地取材され、先月にテレビで解説報道された池上彰番組DVDを観ました。既に知っている内容も沢山ありましたが、改めて認識させられる内容もあり、よい意味で復習材料の一つとなりました。悲しくても覚えておこう、と造られ

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豚と薔薇
2019年12月18日12:50

『豚と薔薇』司馬遼太郎著、1962年 角川書店出版『古寺炎上』における併録。1960年の週刊文春に連載されていたとか。『古寺炎上』に次ぐ司馬遼太郎の推理小説。御本人が読まれたくないのを無理矢理ほじくりだして読んでいる感もありますが、御自身の新聞記者

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愛と死をみつめて
2019年12月16日09:40

『愛と死をみつめて』1964年公開、斎藤武市監督、吉永小百合、浜田光夫、初井言栄、原恵子、笠智衆、北林谷栄、笠置シヅ子、ミヤコ蝶々、宇野重吉、ら。昔、テレビドラマでは観ていて主題歌もよく記憶に残っています。自殺を仄めかした吉永小百合を諌める宇野

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結婚の夜
2019年12月15日00:59

『結婚の夜(The Wedding Night)』米国1935年、King Vidor監督、Gary Cooper 、Anna Sten、Otto Yamaoka、ら。ゲイリー・クーパーが脚立に乗って作業するシーンは『晩春(1949年)』における電気屋さん、アンナ・ステンが階段から落ちるシーンは『風の中の牝雛(1

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古寺炎上
2019年12月12日22:21

『古寺(こじ)炎上 』司馬遼太郎著、角川小説新書 昭和37年10月15日発行。司馬遼太郎自身が失敗作、と認めている、らしい、本著は『豚と薔薇』との二作建てになっています。一般の書店や図書館には置かれてはおらず、都立図書館から取り寄せ館内閲覧させて頂い

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『小津安二郎サイレント映画の美学』滝浪佑紀著、2019年 慶應義塾大学出版会。古石場文化センターで連続講義された滝浪佑紀さんによるアカデミックな内容。116年前の今日に産声をあげ、56年前の今日に息を引き取った小津安二郎を引きも切らずに研究する人が国

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地上
2019年12月10日21:16

『地上』鎌倉川喜多映画記念館にて。1957年11月公開、島田清次郎原作、藤兼人脚色、吉村公三郎監督、田中絹代、川口浩、野添ひとみ、佐分利信、香川京子、三宅邦子、川崎敬三、ら。島田清次郎出身の金沢、加賀百万石が冒頭に紹介されています。大正中期の金沢

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原節子 路傍の石
2019年12月10日16:19

『路傍の石』1960年5月公開版、鎌倉川喜多映画記念館にて。山本有三原作、新藤兼人脚色、久松静児監督、原節子、太田博之、三橋達也、山茶花究、森繁久彌、ら。まだ観ぬ原節子をどうしても観たく鎌倉まで駆け付けました。鼻息荒く、原節子、極端に言えば原節

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女人哀愁
2019年12月08日15:29

『女人哀愁』1937年公開、成瀬巳喜男監督、入江たか子、伊東薫、堤真佐子、御橋公、初瀬浪子、佐伯秀男、北沢彪、ら。神保町シアターにて。金持ちの家に嫁いだ嫁を、演じる入江たか子、この頃は輝くような美しさです。同年に公開された原節子主演『新しき土』

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ブダペスト展
2019年12月05日11:58

久し振りに乃木坂の国立新美術館へ。展示会オープニングとトークイベント。絵画と彫刻の130点、見応えがありましたし、薄っぺらだったハンガリー史知識についても少しだけですが捕捉する事が出来ました。13世紀にはVisegradeに、18世紀にはPozsonyという現ス

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『テレジンの子どもたちから〜ナチスに隠れて出された雑誌「VEDEM」より』林幸子編著、新評論社2000年発行。テレジンという地名は近代史に触れる中で時折 耳にはしていましたが、これまで自ら調べるには至りませんでした。チェコ語:でTerezín、ドイツ語

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太陽のオリンピア
2019年12月01日17:27

『太陽のオリンピア(Olimpiada En Mexico)』メキシコ1969年10月25日公開、Alberto Isaac Ahumada監督。観たかったドキュメンタリー映画の一つ、やっと大スクリーンでの鑑賞が叶いました。「民族の日」である10月12日が開会式にされたのは意図が込められていた

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未完成交響曲
2019年11月30日12:25

『未完成交響楽(Leise flehen meine Lieder)』オーストリア1933年、Willi Forst監督、ハンス・ヤーライ、Eggerth Márta、ルイーゼ・ウルリッヒ、ら。ドイツ語台詞の中でもハンガリー色たっぷりの映画です。マジャール民謡あり、マジャール舞踊もあり。「

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女の座
2019年11月29日16:27

『女の座』1962年公開、神保町シアターにて。成瀬巳喜男監督、高峰秀子、草笛光子、笠智衆、杉村春子、司葉子、星由里子、加東大介、ら。オールスター集ったお正月映画にしては後半かなりのシリアスさ、たまげました。本作品から九年前の小津安二郎『東京物語

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芝居道
2019年11月29日01:23

『芝居道』神保町シアターにて。1944年、成瀬巳喜男監督、長谷川一夫、山田五十鈴、志村喬、花井蘭子、ら。色恋を忘れて「道」に邁進する為に故郷を離れて東京へやられる長谷川一夫、、、はて、どこかに似た話があったかいな、と思いきや、確か『姿三四郎』が

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ウィーンの冬
2019年11月19日23:51

『ウィーンの冬 上下巻』春江一也著、集英社2008年1月発行。芸術の都ウィーンを舞台に蠢く旧ソ連や北朝鮮らの犯罪者達に巻き込まれる日本人達は近代史実を元に書かれている事がよく分かり、興味とスリル溢れる小説です。が、恋愛感情や冷戦の激動の中で苦悩と

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別れの曲
2019年11月15日23:45

『別れの曲(Abschiedswalzer/La chanson de l'adieu)』兵庫県立美術館にて。副題として「ショパンを愛した二人の女性〜Zwei Frauen um Chopin」。ドイツ1934年、ゲツァ・フォン・ボルヴァリ監督、ヴォルフガング・リーベンアイナー、ハンナ・ヴァーグ、ら。早

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島倉千代子さん七回忌
2019年11月08日15:24

ちょうど六年前の今日に旅立たれた島倉千代子さんが眠る墓地に久し振りにお参りに行きました。京急 新馬場駅から徒歩15分。11:00前には既に沢山のファンの方が集まられていました。線香をあげました。往年の名曲が流され、つられて口ずさみます。12:00からは

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ベルリンの秋
2019年11月07日23:32

『ベルリンの秋 上下巻』春江一也著、集英社2001年3月発行。前作『プラハの春』読了直後に迷わず読み始たのですが、主人公 堀江亮介に対する感情移入とは別に、駄目元でも私自身が学生時代に外務省職員試験の勉強をする環境を手繰り寄せたかったなあ、という

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寅次郎相合い傘
2019年11月07日01:02

『男はつらいよ 寅次郎相合い傘(15作目)』1975年8月公開、浅丘ルリ子、船越英二、ら。浅丘ルリ子が演じるリリーは寅さんシリーズの中で特別な存在ですね。出演回数の多い事、頷けます。山田洋次監督でなくとも、使いたい女優なんでしょう。人懐っこくて、渥美

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寅次郎子守唄
2019年11月04日08:06

『男はつらいよ 寅次郎子守唄(14作目)』1974年12月公開、十朱幸代、春川ますみ、月亭八方、下條正巳、ら。佐賀県唐津市唐津神社における御輿担ぎで「えんやーえんやー」「ほいさーほいさー」の掛け声、この作品に限らず日本各地の祭り巡りも全く飽きずに見続

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泥棒成金
2019年11月03日16:54

『泥棒成金(To Catch a Thief)』米国1955年、アルフレッド・ヒッチコック監督、グレイス・ケリー、ケーリー・グラント、ら。金持ちからしか盗まないという美学を持つ泥棒、、って、他にも似たような話がありましたね。富豪の娘を演じるグレース・ケリーは本作

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アメリカンラプソディー
2019年11月02日13:57

『アメリカン・ラプソディ(An American Rhapsody)』米国2001年公開、Éva Gárdos監督、ナスターシャ・キンスキー、スカーレット・ヨハンソン、ら。世の中に怖い事、辛い事、悲しい事は数多かれど、家族が離れ離れにさせられてしまう事もそうです。19

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ボーダー
2019年11月02日01:11

『ボーダー(The Border)』米国1982年公開、トニー・リチャードソン監督、ジャック・ニコルソン、エルピディア・カリロ、ら。米国エルパソと墨国シウダファレスの間に流れるリオグランデの中でも非常に細い流れがあり、エルパソ側の国境警備員も仕事だから適当

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情婦
2019年10月30日23:52

『情婦(Witness for the Prosecution)』米国1957年、アガサ・クリスティ原作、ビリー・ワイルダー監督、マレーネ・ディートリヒ、タイロン・パワー、ら。久し振りにマレーネ・ディートリヒを鑑賞。舞台は1952年のロンドン、今か今かと焦らされながら、あっと

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終電車
2019年10月30日00:01

『終電車(Le Dernier Metro)』フランス1980年公開、フランソワ・トリュフォー監督、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー、ら。ナチス占領下のパリ、南米に逃亡したと噂されるユダヤ人の夫ルカが実は劇場の地下に潜み、夜だけ女優マリオン(カトリ

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