その手に触れるまで

ベルギーに住む普通の少年が過激なイスラム教に感化されて事件を起こし、少年院で更生プログラムを受講しても頑なな性格は治らない。やがて痛い目にあった少年は反省の兆しを見せ始める。
敬愛するダルデンヌ兄弟監督の最新作は短い上映時間ながらずっしりと重く、でも見ている間は無我夢中で見てしまい重さは感じさせない。
厳格なムスリムの男は女性に触れてはならない、という変な習慣があるようで、だから本作の邦題はなるほど、と思わせる。そこに至るまでの少年の魂の彷徨ということなのね。